14日、衆議院本会議で瀋陽総領事館内連行事件に関する緊急質疑が行われ、民主党の中川正春議員が小泉首相と外務省の対応を厳しく批判した。
中川議員は質問の冒頭、北朝鮮の亡命希望者を拘束・連行した中国政府に抗議の意を表した上で、「国民の憤り・焦燥感に火を注いだのは総理の初期対応だった。結論が出ない総理に、この国は守れるのか」と、首相の初期の対応のまずさを厳しく批判した。
さらに中川議員は、人道的な難民受け入れ枠の拡大への政策転換、日本、中国、韓国、アメリカの4国による北朝鮮難民問題に関する国際協調会議の開催を提案した。これに対して首相は従来からの方針を繰り返すのみで、ここでも結論の出ない、出せない答弁に終始した。川口外相も「韓国、日米で協議・調整している。中国とも随時行っている」と答えるのみで、中川議員の提案には直接答えなかった。
最後に中川議員は、関係者の厳格な処分、および外相の辞任を要求したが、川口外相は「毅然かつ冷静に対処しつつ、早期に解決をすることが大切」と答えるだけで、質問に答えず逃げの姿勢に終始した。
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