小沢一郎幹事長は12日夕、党本部で定例会見を行い、記者からの質問に答えた。
新党結成の流れと連携の可能性については、「人それぞれの考えで、特に政治家は国民から選ばれているので、自分の判断、責任で行動するので、それについてとやかく思っていないし、言うこともない」とコメント。民主党は政権政党としてその責任を果たしていくことによって国民の理解と支持を得るのでそれに全力を傾けるとも宣言し、「それらの新党と云々ということは何ら考えていない」と連携の可能性を否定した。
訪米延期の理由を問う声には「私は招かれたので別に延期とか、やるとかと言う立場ではない」と述べ、招いたアメリカ側の判断だとの認識を示すとともに、「マスコミ諸君が過度な関心を寄せられるのもあまりよろしくないということもあった」と語った。そのうえで、「私としてもできれば選挙前なので選挙に全力を傾注したいと思っている」とした。
続いて参院選マニフェストに関して「基本的な公約に変更はない」とした小沢幹事長の真意を問う質問には、内容はマニフェスト企画委員会で詰めていくと改めて説明し、「そちらでやればいい」と前置き。そのうえで、「中身については半年前の国民との約束を変える方が変だ」との認識を示し、細部のことや方法論は検討することもあるが、「半年で基本が変わるといのはいうのはとても国民に納得されないのではないか」との認識を示した。
参院選複数区複数擁立によるきびしい選挙戦を指摘する問いには、「自民党の最盛期でも2人区で独占するというのは滅多にあったわけではない。ですから2人区に2人というのは大変きびしい。しかし、1人区は自民党とがっぷり四つになって、血みどろの戦いを続けているわけだ」と述べ、過半数獲得という大目標を掲げている以上、1人区にだけ血みどろの戦いを背負わせるのは公正ではないとの認識に立っているとして、「2人区に2人立てることによって初めて1人区と同じことになる。そういう意味では、私は基本的な方向性は間違っていない。みんなが等しく汗をかいて頑張るとうことだ」と強調した。
同時に、選挙について「以前と違ってほとんどは浮動票、無党派層だと思っている」と分析し、そうした層に対しては、支持母体が声をかけられる範囲によって一定の支援の票が出るわけだが、旧来の組織や支持母体では、声がかからない層、かけ得ない層が非常に多く、その状況は民主党も自民党も変わらないと指摘。「旧来の支持母体とそれから手の届く票でもってまず1議席を確定的なものにすると同時に、手の届かない人たちに声をかけ、手を差し伸べて、いっぱいあるそういう(浮動)票に、2人目の人は重点的に支持を拡大することによって、お互いに支持層、基盤の拡大につながると思っている」と語り、「マスコミの皆さんがなんやかんや言うほどとは見ていない。いい戦いができる」と宣言した。
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