小沢一郎幹事長は7日午後、宮崎市内で記者会見し、次期参議院議員選挙の宮崎県選挙区に、民主党公認候補予定者として、元毎日新聞政治部記者の渡辺創氏を擁立することを決定したと発表した。
はじめに小沢幹事長から挨拶があり、「渡辺さんは、皆さんと同じ(報道の)職業であったが、これからは、皆さんからご批判、ご判断を頂く立場になった。攻守立場を変えてのことだが、意識の転換を図らなくてはならない。そうでなければ県民の心をつかめない」と述べ、覚悟を持って取り組んでほしいと求めた。
さらに小沢幹事長は、民主党は昨年の選挙で国民から政権を任されたとしたうえで、「国の内外ともに難題を抱えている。特にここ宮崎県では、口蹄疫が問題となっている。渡辺さんには、地域の皆さんとともに、地域の皆さんのために可能な限りの努力をし、県民の皆さんの理解を頂き、ご支持を頂くよう頑張ってほしい」と激励した。
また、小沢幹事長は、「本日、社民党、連合、労組にもご挨拶し、連立の枠組み、選挙の協力体制を維持していくとの激励を頂き大変感謝している」とし、一致団結して選挙戦に臨むとした。
続いて渡辺氏は、「これまでの会見でも繰り返したが、政治を志したのは、一人一人の人間を見つめ、暮らしを守り、それぞれの皆さんが幸せを追求できる、そういう社会を創っていきたい」との思いからであると語り、自らの立脚点として「これからも現場にこだわり、社会の実像を国政の場にダイレクトに届けていきたい。今の閉塞感と不安感の漂う社会のあり方を打破し、新しい社会のあり方を構築していきたい」と、決意を表明した。
次に記者からの質問に答え、宮崎県の位置付けを聞かれた小沢幹事長は、「宮崎県は、自民党の強い地域だ。昨年の総選挙でも頂いたが、まだまだ自民党の根強い影響力がある。九州の中でも宮崎県で勝つことは重要なことだ」と答えた。
また、渡辺氏については、「はじめにも言ったが、今までと立場が違うということを念頭におき、むしろ自分の良き糧として県民の皆さんの心をしっかりと掴んでもらえるものと思う」と、強い期待感を示した。
記者からはまた渡辺氏に対し、政府、民主党の支持率低下ついての質問があり、県内での政党活動を通じて「支持率低下に向けてさまざまな声を聞いている」と渡辺さんは述べたうえで、「これらの声をいったん引き受けて、その後に私がどういう働きをできているかを見てから判断してほしいと思いながら日々すごしている」と述べ、マスコミ報道に左右される支持率ではなく、自らの行動を見て判断してほしいと語った。
さらに渡辺さんは、「『国民の生活が第一。』という大きな政治理念を掲げ、民主党が一丸となって取り組んでいく。(政策実現に向けて)手段・方法の転換があるのならば、きちんと説明をして国民に問うていく」考えを強調した。
なお、全国行脚はいつから始めるのかとの質問に小沢幹事長は、「優先的な順番は1人区の新人の選挙区から歩きたいと思う。複数区は、連合として住み分けのできているところから行くと思う。本格化は来週以降日程を作って廻りたいと思う」と答えた。
この日の会見には、外山斎、横峯良郎両参院議員、道休誠一郎、川村秀三郎両衆院議員も同席した。
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