民主党など野党4党の国会対策委員長は15日午前、国会内で会談し、本日の衆議院本会議での鳩山邦夫衆議院議院運営委員長解任決議案の処理後の対応について協議した。
会談後に記者会見した民主党の熊谷弘国対委員長は、「(外務省の佐藤優前主任分析官の逮捕という)新たな事態を迎え、これまで予算委員会・外務委員会など多くの委員会で外務省が事実とは違うことを答弁してきたことが明らかになった。いったいこの責任をどうするのか」と外務省のこれまでの対応を厳しく批判するとともに、事実を解明するためにまず予算委員会の集中審議を開くことで野党4党が一致したと報告。「与党がこの審議を拒否するのであれば、これは到底正常な国会運営とは言えず、野党4党としては新たな日程協議には応じられない」と述べた。
熊谷国対委員長はまた、在瀋陽総領事館での亡命希望者連行事件発生の直前に阿南駐中国大使が「侵入者は追い帰せ」などと指示していたことが新たに判明した件についても言及。「連行に同意したことを否定するような発言をしてきたが、実はこれを肯定していた。外務省として許しがたい嘘の説明をしていたことになる。外務委員会で本人から説明を受けることを含め徹底的に追及していく」と述べた。
国対委員長はさらに、「これだけ国民の怒りが高まっている以上、小泉首相は与党内にどんな反対があっても、率先して国会に出てきて真実を徹底的に明らかにして国民の疑問を払拭すべきだ」と述べるとともに、公明党幹部などが「単独でも粛々と法案審議を進めるべき」と発言したと伝えられていることについて、「臭いものにフタをして、異論は数で押しつぶして行くというなら、まるでファッショ政党ではないか」と語気を強めた。
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