2月4日(木)、民主党男女共同参画推進会議は、12月ごろまでに内閣府がまとめる「男女共同参画基本計画」の第3次改定に向けて、民主党としての提言を取りまとめるためのヒアリングを行いました。冒頭で小宮山洋子男女共同参画推進会議議長は、前回の改定の際に、いわゆるジェンダーバッシングなどで基本計画の本来の考えが歪められたことを踏まえて、「男女共同参画基本計画」をもとの形にしてよりよいものにするために、民主党として4月ごろに出される中間報告に向けて提案・提言できるよう意見集約をしたいと挨拶しました。
今回のヒアリングは、連合とNPO法人全国シェルターネットから行いました。連合からはまず、「男女共同参画基本計画」が非常に幅広の内容を盛り込んでいるため、個別の記載内容が極めて抽象的であり、女性の雇用や労働などについてもうわべだけの表現になっていること、その内容も女性の置かれている雇用・労働の実態を把握しているとは思えないなどの指摘がありました。さらに、「国際機関から間接差別の解消などについて数年前から指摘され続けているにもかかわらず一向に解決されていない」とし、「男女共同参画後進国として、これまでの枠組みを改善するような記載があってしかるべき」などの意見が出されました。
NPO法人全国シェルターネットからはまず、DVなどの刑事事件発生件数が急増し、重大犯罪につながっている例も多数発生している現状や、DV防止法制定後も相談件数や保護命令の発令件数などが大きく増加しているにもかかわらず、民間シェルターやサポートセンターへの公的支援が少なすぎることなどの問題が報告されました。またDVや性暴力は人権の問題であり、「女性に対する暴力、性暴力犯罪を根絶することなしに、男女共同参画社会の実現はあり得ない」との考え方を基本計画に反映させてほしいとの強い訴えがありました。
男女共同参画推進会議では、引き続きNPO団体や各種団体から「男女共同参画基本計画」第3次改定に向けたヒアリング・意見交換を進めます。
|