衆院本会議で31日夜、「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律案(障がい者自立支援法改正案)」が賛成多数で可決した。
採決に先立ち、鉢呂吉雄厚生労働委員長が同委員会における審議の経過と結果について、賛成多数で可決されたと報告。同法案は超党派の議員立法で、障がい者の福祉サービスに1割の自己負担を課す原則を、サービス量に基づく「応益負担」から、利用者の支払い能力に応じて負担を決める「応能負担」に見直すことなどが柱。発達障がいもサービスの対象とするほか、障がい種別に分かれている障がい児施設(通所・入所)の一元化、働きながら少人数で暮らすグループホームやケアホーム利用への助成制度などを盛り込んでいる。
民主党政権は現行の障害者自立支援法の廃止を公約。2013年8月までに、当事者の声を十分に聞いた新しい総合的福祉法制をつくるとして、現在、「障がい者制度改革推進会議」を内閣府に設置し、当事者参加のもとで障害者自立支援法に代わる新しい法律づくりや、新法制定までの当面の課題などの論議が進められている。同法案は新法ができるまでのつなぎのもの。
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