■菅直人総理(代表)記者ぶら下がり■
菅直人総理(代表)は22日、首相官邸で記者の質問に答え、同日行われた党首討論会で参院選の獲得議席目標を「54+α」と発言したことに関して、「まずは6年前、さらには現有議席の54を確保することに全力を挙げようと。それに一つでも上乗せができれば、その上乗せを目指していこうと。私が代表としてまずやらなければいけないのは、そういうことだろうと考えて、今日の9党首の会談でも『54+α』と答えた」とした。そのうえで参院での議席数によってはねじれが生じるんではないかという指摘には、「ねじれが生じないところまで、議席が伸ばせればと思っている。どうしてもねじれが生じた時には、いろんな党と話し合いが必要になることもある」との見方を示した。
■仙谷由人官房長官会見■
仙谷由人官房長官は22日午前、閣議後に総理官邸で記者会見し、閣議の概要として財政運営戦略を決定したことなどを報告。また、閣議後の閣僚懇談会において、長妻昭厚生労働大臣から政権交代後の自殺者数の減少について、直嶋経済産業大臣からAPECエネルギー大臣会合開催について、菅直人総理および蓮舫大臣から独立行政法人政府系公益法人等の抜本改革に向けた当面の進め方について発言があったと紹介した。
また、閣議において仙谷官房長官から、菅総理の24日から28日までカナダで開催される主要8カ国首脳会議(G8サミット)およびトロントでの20カ国・地域首脳会議(G20金融サミット)への出席を発表したと報告。菅総理がG8サミットにおいて「強い経済、強い財政、強い社会保障」の一体的建て直しに向け決意を表明する予定だとも述べた。G8サミットでは開発問題、特に母子保健および平和安全保障を主要な議題として議論が行われる予定であり、菅総理は積極的に議論に貢献する意向だとした。あわせてこの期間中、菅総理がオバマ米国大統領、胡錦濤国家主席、メドベージェフロシア大統領、ハーパーカナダ首相、李明博韓国大統領をはじめとする各国首脳との個別会談を行う方向で調整中であると明かした。
さらに、閣議に先立ち開催された韓国哨戒艦沈没事件に関する関係閣僚会議では、冒頭菅総理から(1)引続き日本の対北朝鮮措置を的確に実施すること(2)国民の安全・安心、特に政府としての危機管理対応に万全を期すこと、(3)国際社会との連携、特に日米間の連携の強化を図ること――の3点の指示があったと報告した。出席閣僚は菅総理、仙谷官房長官ほか、岡田克也大臣、北沢俊美防衛大臣、前原誠司国土交通大臣、千葉景子法務大臣、野田佳彦財務大臣、中井洽国家公安委員長。
閣議における消費税についての議論の内容を問われた仙谷官房長官は、「昨日の(菅総理の)記者会見に尽きている」とコメント。具体的には、参院選挙後に超党派で消費税を含む税制改革の議論を本格的に始めるとして、「強い経済、強い財政、強い社会保障」の一体化の実現の必要性を主張、各閣僚が国民に積極的に訴えていくことを確認したと述べた。さらに、事業仕分けを中核とする行政刷新では当然今まで以上馬力をかけて取り組んでいくと改めて強調。一方で、事実として政策転換に時差が生まれることのないよう、同時並行的に消費税論議をスタートすることの必要性を指摘し、「歳出をどう改革するか、歳入をどう改革するか」を同時並行的に取り組んでいく考えを示した。
|