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2000/09/23
介護保険公聴会第2回を仙台で開催〜熱心な意見、切実な訴え飛び交う
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民主党の「介護保険をより良くするプロジェクトチーム」(石毛えい子座長)主催の介護保険公聴会が23日、宮城県仙台市で行われた。会場には約400人の市民が詰め掛け、冒頭から熱気に包まれた。

 地元選出の今野東衆院議員の司会のもと、岡崎トミ子参議院議員、山井和則衆院議員、菅直人幹事長の挨拶のあと、さっそく4人の市民の方と厚生省の樽井企画官が発言。

 まず、最初は義父を5年間介護するご家族の発言。「介護保険でどちらかと言えば悪くなった。父は要介護5でほぼ寝たきりだが、介護保険導入前は、週二回のデイなどを利用して自己負担は月5200円だったが、介護保険後は、同じ量のサービスを利用して自己負担が1万5000円になった」「いいケアマネージャーと出会うのが難しい」。

続いてケアマネージャーの2人からは、「忙しくて、残業残業で、お金の計算に追いまくられて大変な日々だった。もっと1つ1つのケアプランをきっちり時間をかけ作成できるように、介護報酬の引き上げを含めた待遇の改善が急務。ケアマネージャーが余裕と誇りを持って働けるようにしてほしい。厚生省は介護報酬の見直しは3年後と言っているが、それまで待てない」と切実な訴えがあった。

 続いて、NPO法人の介護サービス事業者からは、「家事援助の介護報酬が低く、採算が成り立たない。NPO法人の介護サービスに課税されるのはおかしい」などと発言。これらに対して、厚生省からは「改善に努力したい」という趣旨の発言があった。

●これからは住民が介護を自己決定する時代

 これらの発言を受けて、開催地の浅野史郎宮城県知事は、「短期間によく介護保険が導入できたものだと思う。これからは、介護サービスの量と保険料を住民が自己決定する時代。よいサービスを欲するなら、住民は高い保険料でもよいと意思表明すべきだ」などと発言。さらに、宮城県で宅老所が全国一普及していることについて、「逆説的だが、県が細かい規制を設けず、自由に開設させ、介護保険の通所介護と認めたのがよかった」と説明した。

 菅幹事長は、自身の父親が痴呆症になり、家族がほとんど介護をし、自分が手伝えなかったことなどを反省の意を込めながら語り、「介護保険によって介護を社会化することが必要だと確信して、厚生大臣当時に介護保険の導入を推進した」などと述べた。

 会場からも75枚もの質問票が寄せられ、熱心な質問や意見が飛び交った。2時間半では足りないくらい熱気あふれる会となった。

 なお、この公開公聴会に先立ち、菅幹事長らは午前中、視覚障害の養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、痴呆性高齢者向けグループホーム「こもれびの家」、宅老所「さいしょはグー」などを視察。現場の声をしっかり聞き、非常に充実した一日となった。
(記事提供:山井和則衆院議員)

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