「新しい公共」づくりをめざした市民と民主党の政策形成プロジェクトの第6回会合が福祉をテーマに29日午後党本部で開かれ、7団体から提言を受けた。
冒頭、細野豪志企業団対策委員長が、「菅代表となり政策調査会が復活したが、皆さんからの意見は引き続き企業団体対策委員会で聞く方がよいとの判断で、提言をいただき少しでも政策に反映させていく」と挨拶した。
提言では、主に福祉分野では、制度や法律の枠外での細かなサービスの提供が求められおり、法の改正が必要であること、リーダーの育成が急務となっていること、移動、介護、食事と言った個別の制度ではなく、21世紀の共同体をつくるコミュニティ・ケアが必要、「コンクリートから人へ」の理念を貫き、特別養護老人ホームなどの箱モノを造るのではなく、専従者への賃金補助などを実行することで強い社会保障も実現できるのではないかなどの意見が、それぞれの経験を踏まえて出された。
特に、市民福祉団体全国協議会専務理事の田中尚輝氏は、菅内閣になって、新しい公共づくりは後退したのではないか、市民が参加して助け合う構造をつくらなければ強い社会保障は出来ないのではないかとしたうえで、「霞が関と政策を作るのではなく私たちの現場の知恵を生かすべき。人口10万人に2、3人のリーダーがいる状況をつくればかなりことができる。金額では500億円だ」として、国全体の予算からみれば大した金額ではないと訴えた。
最後に、谷博之企業団体対策委員長代理が、厳しいご意見もいただいたが、政府、党の政策の全部に「新しい公共」、NPOを入れるようにしてきたいと挨拶した。
会合は橋本博明衆院議員が司会を務め、他に桑原功衆院議員、松浦大悟、谷岡郁子、大河原雅子各参院議員らが多くの議員が参加した。
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