菅直人総理(代表)は6日午前、広島市内で会見を行い、総理として初めて臨んだ広島原爆死没者慰霊式ならびに平和祈念式後に際し、「米英仏の代表ならびに国連の事務総長参列の意義とともに、日本政府としての思いを伝えるのみならず、それ以上に実際の被爆者の方々がどのような思いを抱いているかを考え、それに具体的に応えようとあいさつした」と表明。被爆者の方々から直接声を聞く機会が得られたことへの謝意も述べ、特使を含め非核化に取り組むNGO活動支援や原爆症の認定の迅速化、胎内被曝者の方への対応など政府として積極的な姿勢を明示、そのことを伝えることができたのではないかとの所感を述べた。
また、秋葉広島市長が平和宣言で求めた「非核三原則の法制化と『核の傘』からの離脱、『黒い雨降雨地域』の拡大ならびに高齢化した世界全ての被爆者へのきめ細かく優しい援護策の要求」を前に、「非核三原則を堅持する考えに変わりはない」と明言。国際的に核軍縮、核廃絶と非核化の機運が高まる中、唯一の被爆国として「歴代政権が取り組んできた努力をさらに積極的に進めていきたい」と力を込めた。
今回、米英仏の代表、国連の潘基文事務総長が初めて参加されたことについては、日本国民の「核兵器によって二度とこのような惨禍を招いてはならない」との思いを各国、国連に持ち帰られるだろうとその意義を述べ、「喜ばしいこと」と評した。
「6カ国協議を含め北朝鮮に核軍縮をどう働きかけていくか」との記者の問いには、北朝鮮の動きは、日本のみならず世界の核軍縮、核廃絶に向けた流れに反する行動であるとして、国際的にも、国連とも連携しながら最大限努力していくとした。
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