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2010/08/29
菅総理(代表)「南芦屋浜シルバーハウジングLSA」を視察
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 菅直人総理(代表)は29日午後、姫路市から芦屋市へ移動し、南芦屋浜復興公営住宅団地「南芦屋浜シルバーハウジングLSA」を視察した。視察には山井和則厚生労働政務官が同行した。

 同団地は大震災後に建設された復興公営住宅だが、入居した人たちは高齢者が多く、生活支援や介護を必要とする人が多くを占めていた。また、独居の比率も非常に高く、芦屋市は社会福祉法人きらくえんに委託して、生活援助員(ライフサポートアドバイザ
ー・LSA)が24時間常駐する体制が取られている。

 LSAの主な業務は(1)住人の相談(2)安否確認(3)緊急通報への対応(4)一時的家事援助(5)高齢者自立生活支援など。家庭訪問を積極的に行うことで、活動の充実をはかっている。

 菅総理(代表)は、10階にあるお宅を訪ねてお話を聞き、緊急通報のシステム等を実際に確認するとともに、1階まで降りずにも処理できるダストシュートなどを見てまわった。

 また、認知症のメカニズムについて説明を受け認知症サポーターであることを承認するリストバンドを贈られるとともに、認知症の住人へのサポート体制等について聞いた。さらに、住民代表の皆さんや芦屋市長、きらくえんの評議員など関係者と意見交換した。

 視察を終えた菅総理は記者団に「一人ひとりの人が孤立化しないで社会のなかで
生きていける施設」を見てまわったことを改めて明かすとともに、「LSAという言葉はなじみが薄いかもしれないが、生活援助員という形で集合住宅団地のなかにあって、24時間、高齢者の皆さんが何かあったときはボタンを押せば駆けつけるという形がとられている」と語った。

 実際に入居している方やサービスしている方の話を聞いて、安心できるサービスであると同時に、「従来であれば施設に入らなければならない人も、このシステムがあれば、一人住まいで充分やっていけるという意味では財政的にもより有効な形が取られているということを改めて理解した」と述べた。

 「単に聞いただけでなく、このことをこれからの介護保険制度の抜本的な改革の大きな参考にしていきたい」とも述べ、「芦屋の例が典型的だが、一人暮らしのお年寄りにしっかり対応しなければいけない。ここは震災復興という要素もあり、より率が高いのだが、これから大都市の一人暮らしのお年寄りにきちんと対応できるかどうかが介護保険制度の大きな目標でなければならない」とも指摘。そうした認識を踏まえ、「孤立化の恐れがある『高齢単身・夫婦のみ世帯』支援について」と題する総理指示の方向性を提示した。

 同指示では、介護保険改正(2012年予定)に向けて、次の点を厚生労働省をはじめ関係省庁に指示した。

(1)介護保険の基本目標の追加…介護保険の基本目標に、「孤立化の恐れがある『高齢単身・夫婦のみ世帯』の生活支援」を追加する。

(2)「高齢単身・夫婦のみ世帯」を支える『新型サービス』の全国普及…介護保険は、これまで「家族同居世代」を標準としたサービスが中心だったが、今後は、「高齢単身・夫婦のみ世帯」を支える、@24時間地域巡回・随時訪問サービスA高齢者向け住宅(見守り付き高齢者住宅、住み替え支援)B認知症支援(徘徊SOSネットワーク、予防・治療・支援の一貫サービス体系、成年後見)からなる『新型サービス3本柱』の全国普及を目指す。

 

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