■仙谷由人官房長官会見■
仙谷由人官房長官は7日午前、閣議後に首相官邸で定例会見し、閣議前に行われた予算編成閣僚委員会、閣議、自殺総合対策会議等について報告した。
まず閣議における一般案件として、新成長戦略実現会議の開催について閣議決定した。仙谷長官は、「新成長戦略の実現を推進・加速するために新成長戦略実現会議を開催することが閣議決定された。本会議は民間有識者の意見も聴取しつつ、官邸主導で新成長戦略に基づく具体的な取組み、つまり新成長戦略の執行、実行を各省に指示することになる。独自にプロジェクトチームを組んで行う場合もあり得る」と語った。
会議は菅総理を議長として、副議長には仙谷内閣官房長官、荒井国家戦略担当大臣兼内閣府特命担当大臣、直嶋正行経済産業大臣が就任し、野田佳彦財務大臣と、内閣総理大臣が指名する大臣が委員をつとめる。そのほか、白川方明日本銀行総裁、伊藤元重東京大学大学院経済学研究科教授、岡村正日本商工会議所会頭、河野栄子DIC株式会社社外取締役、古賀伸明日本労働組合連合会会長、小宮山宏三菱総合研究所理事長、桜井正光経済同友会代表幹事、清家篤慶應義塾大学塾長、宮本太郎北海道大学大学院法学研究科教授、米倉弘昌日本経済団体連合会会長ら、民間の有識者を構成員とした。仙谷長官は「以上の方々に就任していただくことになった。初回会合は9月9日木曜日に開催する予定」と語った。
閣議前の予算編成閣僚委員会に関しては、「予算の編成、とりわけ『元気な日本を復活特別枠』について公開手法を導入することとしたわけだが、今日の閣僚懇談会において、私の方から平成23年度の予算編成にあたってできる限り国民に開かれた予選編成を実現していくために、この特別枠について公開手法を導入する旨を申し上げた」と仙谷長官は述べ、その後、閣僚委員会で議論し、具体的な進め方を示したと明かした。
仙谷長官はその中身について、第一に「予算編成過程の透明化、見え化を進めて、国民の声を予算編成に反映させる試みとして、9月下旬を目途に特別枠要望についてパブリックコメントを実施する」、あわせて「パブリックコメントの結果等を参考としつつ要望事項に関して政策の優先順位付けを行う場として10月を目途に評価会議(仮称)を設置する」と説明。「以上のような取組みは従来の予算編成になかった新機軸である。国民に開かれた官邸主導、政治主導による予算編成を実現していくために、政府与党一体となって取り組んでいきたい」と表明した。
さらに、閣議前に菅内閣においては初めての自殺総合対策会議を開催し、「会議では年内に集中的に自殺対策の取組みを実施する。それを推進する主体として、同会議のもとに自殺対策担当大臣、国家公安委員会委員長、厚生労働大臣を共同議長とする自殺対策タスクホースを設置することを決定した」と仙谷長官は述べた。
同日午後の会見で仙谷官房長官は、本日午前、国立感染症研究所の専門家を招いて、多剤耐性菌、帝京大病院での院内感染に関する関係閣僚の打ち合わせを行い、厚生労働大臣から、多剤耐性菌、帝京大病院での院内感染について、報告があったことを明らかにした。さらに、近年さまざまな耐性菌が発生していることから、サーベランスを徹底することになったことも明らかにした。
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