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2010/10/09
輪島塗視察で伝統工芸の魅力を再認識 岡田幹事長
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 岡田克也幹事長は9日午後、金沢市から輪島市へと移動し、日本が誇る伝統工芸「輪島塗」ができあがっていく過程を視察した。輪島塗は128の作業工程を経て、約1年がかりで作られる伝統ある漆器づくり。無形文化財に指定されている輪島塗の中でも、江戸時代から続くオーダー制作の老舗・大崎漆器店を訪ね、四代目となるご主人の案内のもと作業現場を見て回った。

 大崎漆器店は建物の前が住居、後ろが作業場という典型的な塗師屋作りで、作業場では下地塗りから上塗りまでを手がけ、職人のなかには修行で訪日中のスイス人の姿も。下地塗りは磨きと研ぎを繰り返しながら丈夫で緻密な塗肌をつくると同時に、器の微妙な姿、形を整える工程。上塗りは上質の上塗漆を数回に分けて刷毛で塗り、細かな塵を払うとともに、適量の漆を荒付けし、仕上げ塗りを行っていく。岡田幹事長は見事な職人技を前に熱心にその様子を見つめ、「漆で手がかぶれたりはしないか」などと質問し、職人からは「慣れれば大丈夫」との答えが返ってきた。

 大崎氏は、輪島漆器はかつては富山の薬売り同様、行商を行って全国津々浦々販売すると同時に修理も行ってきたと説明。欠けたものも研ぎなおすことで付け合せることが可能だとして、半永久的に使えるエコロジーの器だと輪島塗りの意外な魅力についても語った。店内には250個もの漆器の見本も納めらており、昔はお椀でごはんを食べていたというエピソードも紹介。歴史ある漆器を手に岡田幹事長は、その温もりに思わず顔をほころばせた。

 続いては、能登半島地震で土壁が崩落した蔵の一つを、日干しレンガを用いて部分修復した古窪邸を見学。現在ここにはグランドピアノが置かれ、良質な音色が響くとしてコンサートも開催しているという。また、同地震で損壊した土蔵や街並みを保全する「輪島の土蔵修復活動」プロジェクトの七尾邸修復現場にも訪れ、左官の街としてその技術を伝えるべく進められたという、学生はじめボランティアを巻き込んだ形での斬新な取り組みに感嘆した。

 

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