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2010/10/15
【参院予算委】生物多様性、過疎対策など質す 一川政調会長代理
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 参議院予算委員会で15日午前、昨日に引き続き一川保夫政調会長代理(参議院政審会長)が質問に立ち、生物多様性の保護、自由貿易、地震対策、地域主権、新幹線整備、山村の過疎対策などで政府の見解を質した。

 一川議員はまず、名古屋で開かれている193の国と地域が参加する生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)について、その認識と課題を質した。菅直人総理は、「生物を守ることは人間の命を守ることになる。環境大臣にしっかり取り組むよう指示している」と答えた。松本龍環境大臣は、新たな生物多様性、遺伝資源の確保のための国際的枠組み策定に向けて、議長国としてしっかり務めると答えた。

 次に、一川議員は、経済連携協定、自由貿易協定について、積極的に進めることは必要だが、その際、経済界、農業界で意見が対立することがないようにすべきであり、国内世論を統一させるべきと主張、見解を求めた。鹿野道彦農林水産大臣は、強い農業、林業、水産業を作ることが前提であり、自由化と両立させなければならない、特に中国などに食料などを積極的に輸出できるように取り組んでいくと答えた。

 また、一川議員は、日本は地震大国であるが、その対策は太平洋側に偏っているのではないかとして、全国的な法整備を求めた。松本龍防災担当大臣は、「万全を期していく」と答えた。

 次に、一川議員は、地方自治体への中央省庁からの出向者が1617人に達していることを挙げ、地域主権の時代にそぐわないとして見直しを求めた。片山善博総務大臣は、鳥取県知事時代の経験も踏まえ、自治体で本当に必要かどうか判断するべき問題であり、押しつけは止めるべきだとしたうえで、そのために、補助金ではなく自由度の高い一括交付金制度にすることが必要だと答えた。

 さらに、整備新幹線について、特に北陸新幹線について、北陸新幹線は東海道新幹線のバックアップ機能をもつものとして建設が進められたものであり、敦賀以西、大阪までの建設計画を早く作るべきだとした。馬淵澄夫国土交通大臣は、財源、収支、在来線との関係などの新幹線建設の5条件を勘案し、検討していくと答えた。

 最後に、最近のクマ被害にも触れ、中山間地、過疎対策がなければ、こうした被害は防げないとして、対策を求めた。鹿野道彦農林水産大臣は、中山間地への直接支払いを含めてしっかり森林、林業の再生に取り組まなければならないと答えた。片山総務大臣は、過疎地域自立促進特別措置法をこの3月の改正し、従来のハードからソフトにも使えるようになったので、活用してほしいと述べるとともに、自治体の意見を聞き、さらに改正していくと答えた。

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