姫井由美子議員は18日午前、松野議員に引続き決算委員会2008年度決算に関する総括質疑で、事業仕分け、司法制度改革、フランチャイズビジネスなどを取り上げ、菅直人総理(代表)をはじめ関係閣僚の見解を質した。
姫井議員はまず、税金のムダ遣い根絶に向けた取り組みとして「事業仕分け」の意義を改めて強調。今月末から行われる特別会計を対象にした事業仕分け第三弾を前にその意気込みを菅総理、蓮舫行政刷新担当大臣に訊ねた。
菅総理は、「決算において徹底的な税金のムダ遣いチェックをしていくという大きな役割を踏まえ、ムダの排除のため全力挙げている」と表明。事業仕分けにより予算の編成過程や独立行政法人の事業内容が公開され、行政の透明性が高まったと主張し、第三弾では一期生の議員を含めそれぞれの議員が専門分野を活かしながら「412人内閣」体制で取り組んでいくとして、「大きな成果を期している」と述べた。
蓮舫大臣は、徹底した情報公開により、役所には税金の遣い方の意識改革が生まれ、国民には使われ方に対する関心が高まったとその効果を指摘、第三弾においても「政府与党一体となって特別会計の仕分けを行っていく」と意気込んだ。
姫井議員は次に、司法制度改革を取り上げ、見直す必要があるのではないかと提起。特に、裁判員制度に比べて検察審査会の不透明性を問題視し、冤罪を生まないためにもある程度のプロセス開示が必要ではないかと述べた。また、大阪特捜部による証拠改ざん事件にも触れ、冤罪防止に向け捜査段階での取調べ可視化推進の必要性を強調、現状について岡崎トミ子国家公安委員長に質した。
岡崎国家公安委員長は、「平成21年4月から全国警察において取り調べの録音・録画を試行実施、具体的には裁判員裁判の自白の任意性の実証のため取調べ状況の一部を録音・録画している。さらに今年2月に国家公安委員会委員長主催の研究会を設置し、多角的に幅広い観点から議論をしているところ」だと説明。引続き議論を重ねていく考えを示した。
現状を踏まえ、司法制度改革を見直すべきとの姫井議員の指摘に対し菅総理は、「見直しが必要な時期に入っている。当面は法務大臣のところで検察の問題を議論していただき、改革全体は幅広い形で議論進めていくことが必要」との認識を述べた。
姫井議員は最後に、「元気な日本を復活させる。」取り組みの一環として、フランチャイズ契約の適正化による経済効果を力説。「本部偏重の利益配分を適正化することにより加盟店の収入増、地方税の増加になる。現在最高で76%納めなければいけないところもあるロイヤリティーなど仕組みを変えることで雇用拡大が見込まれる」と説明し、理解を求めた。
大畠章宏経済産業大臣は、「関係法令による契約前の事前情報開示の義務付けを行い、本部が加盟店に対し優越的地位を濫用しないよう規制している。関係省庁と連携し法令の厳正な執行や業界の自主的な取り組みを促進し本部と加盟店と両者にとっていい関係が構築されるよう図るとともに地方経済を支えるフランチャイズビジネスの健全な発展、地域の活性化に繋げていきたい」と表明。「提案については賛成であり、その方向で頑張っていきたい」と答えた。
|