民主党代表選挙が21日告示され、午後2時から党本部で立候補の受付が行われた。その結果、午後3時30分に鳩山由紀夫・現代表が届け出を済ませたが、午後4時の締め切りまでにそれ以外の立候補の届け出はなく、鳩山代表の再選が事実上決まった。
中央代表選挙管理委員会(笹野貞子委員長)では22日に開かれる常任幹事会に対して、「代表選挙を実施せず、議決機関の承認を持って新代表の当選を確認していくことが妥当」と報告し、常任幹事会があらためて就任の手続きを決める。
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鳩山代表は届け出後、党本部で記者会見し、最初に「私の思いはただひとつ。それは総選挙において果たし得なかった夢、すなわち来年の参院選で自公保政権を過半数割れにさせることで解散総選挙に追い込み、衆議院において政権を樹立することだ」と2期目への抱負を述べた。
さらに鳩山代表は、「1期目にも申しあげた公正と自由、自立と共生のニューリベラルの考えをより具体的にしていくことが何よりも肝要だ」とした上で、(1)モラルと責任感のある社会をつくる(2)競争政策とIT革命によって「強い経済」を実現する(3)社会政策としてセーフティ・ネットを確立する(4)現実的な自尊の外交を展開する(5)地方分権と中央政府の改革でより良い統治を回復する―――の5つの基本的な方針をあげた。
そして、「発想を大きく変えた政治が今の日本に求められている。けっして民主党のためではない。もっとも大事なことは、いかにして国民を正しい方向へ政治がリーダーシップを発揮して導いていくかの覚悟ではないか。国民の皆さんと正面から対話しながら、民主党を政権政党へと高めていく努力をしていきたい」と力説した。
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