■菅直人総理(代表)記者ぶらさがり■
経済・安保でアセアン諸国と関係強化へ
菅直人総理は28日夕官邸で、記者団の質問に、ベトナム・ハノイでで開かれる東南アジア諸国連合(アセアン)出席への決意を、「アセアン諸国は日本にとって非常に重要な国々なので、経済面、安全保障の面で関係強化に進むよう、また、11月のAPECにつながるようにできればいいと思う」と答えた。
さらに予定されている中国の温家宝首相との会談について、「原点に帰り、戦略的互恵関係を深める会談にしたい」と意欲を示した。
■仙谷由人官房長官会見■
政府・与党社会保障改革検討本部を開催 国民的議論で社会保障制度をあるべき姿へ変える
仙谷由人官房長官は28日午前、首相官邸で会見を行い、同日朝に政府・与党社会保障改革検討本部の第1回会合を開催したことを報告。同本部は党調査会である税と社会保障の抜本改革調査会とも連携しながら、政府・与党が一体となって社会保障改革の議論を精力的に進めていくために立ちあげたものであり、第1回会合では社会保障の現状と課題について説明がなされた。今後、社会保障の全体像をめぐる議論を進め、年内を目途に社会保障改革の基本的方向性について国民的議論の土台となる中間的な取りまとめを行うべく、検討を進めていくこととなった。
その中で、仙谷長官は社会保障制度の現状について、「そもそも日本の社会保障制度設計時の状況が(現在とは)大きく変容していた」と指摘し、「50年前の経済、家族、地域といった生活を取り囲む構造、実態が現在とは劇的に変わっていたことが、現在の社会保障制度の綻びの最大の問題であるとの認識を表した。
そのうえで、定年した方々が安定的な生活をするために、国が、地方が、コミュニティがどうすれば良いのか、家族が何をすれば良いのかということが金銭換算された部分もそうでない部分も含めて、国民の皆さん方にこの問題の議論を整理したうえで投げかけて考えを頂くということから始めないといけないし、日本の社会保障としてあり得るべき姿として変えていくことが重要であると語った。
仙谷官房長官は同日午後の会見で、米国ハワイ・ホノルル市内で開催された前原誠司外務大臣とクリントン国務長官との日米外務大臣会談について記者団から問われ、会談は約2時間行われ、その後共同記者会見を30分程度行ったと聞いているとコメント。具体的な報告は受けていないとしたうえで、「相当突っ込んだ充実した意見交換が行われたのではないか。日米同盟の深化に向け、政治家同士の総括的な話がなされているのではないか」と述べた。
在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関しては、米国は全体としての軍事費の圧縮、削減は議会からの強い要請であると同時にオバマ政権の課題でもあり、日本においても全体として財政状況が悪く防衛予算も聖域ではないというなかで、事務ベースでは相当厳しいやりとりが続いていると断片的には聞いていると説明。今後詳しい報告が入り次第改めて報告するとした。
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