8日午前、衆議院予算委員会にて城井崇衆議院議員がCOP10(Conference of the Parties)の成果、対ロシア外交、事業仕分け、幼保一元化、政府の機密情報の管理等について菅直人総理(代表)等関係大臣に質問した。
COP10の成果について菅総理は「大変、難しく厳しい議論ではあったが、夜を徹して行われた中で、松本龍環境大臣の議長のもとにぎりぎりのところで、議長案が提示され、それを多くの国が大きな一歩ということで合意し、愛知目標、さらには名古屋議定書が決定されたことは、大変喜ばしく、 大きな成果をあげた」とし、改めて感謝の意を示した。
城井議員は最近の対ロシア外交について、「インテリジェンスを含めた不断な見直し、我が国の主体的な取り組みが重要であり、硬軟を織り交ぜた対応が必要であるので、我が国の一貫した抗議の姿勢をもっと発信していくべき」と重みと現実味をもって対応していくべきと提起した。前原誠司外務大臣は、「北方領土のロシア化が進んでおり、領土交渉においては非常に難しい局面を迎えつつある。情報収集能力もさることながら、北方領土のロシア化が更に強まっているところを踏まえ、北方領土の交渉そのものを根本的に見直していくということは大事なことであり、様々な取り組みを行っていきたい」と応えた。
菅総理も「一方では連携しながら、一方では我が国の要求をしっかりと伝えていくというトータルな戦略が必要である。65年にも渡る深い問題をしっかりふまえ、戦略を立て四島の返還のために全力をあげたい」と応えた。
また、幼保一元化に対する政府での取り組みについて、岡崎トミ子少子化担当大臣に質問し、岡崎大臣は「子ども・子育て新システム基本制度案要綱に基づき、現在、具体的な制度設計を検討している。幼保一元化は、親の就労の状態に関わらず、全ての子どもたちに対して良質な教育・保育環境を提供するもの」と、丁寧な議論を積み重ね、議論を深めていく姿勢を示した。
菅総理も「このまま行けば、少子高齢化、人口の現象が起きてくる。社会として子育てを支援するという基本的な考え方、“チルドレン・ファースト”という考え方を戦略的にもとっていかなければならないときに来ている」とし、子ども・子育て支援は、内閣の最重要課題であると説明した。そのうえで、「子どもを安心して産み育てられる社会の構築。一方で、待機児童が無くなることにより、働きたい女性により大きな可 能性を広げるという、一体的に進めていきたい」と子ども・子育て政策の充実にむけて、より一層、取り組んでいく強い決意を述べた。
城井議員は、デジタル情報を含めた政府の情報管理のあり方について質問し、仙谷由人官房長官が「当然、このシステムに対する政府情報の管理は考えなければならない。平成18年から前政権でも検討をなされていおるが、(対応策が)追いついていない。早急に、対応策が確定できるような検討委員会のようなものをに立ち上げたい」と応えた。
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