■菅直人総理(代表)記者ぶらさがり■
菅直人総理(代表)は10日夜官邸で、記者団から、海上保安官が中国漁船衝突事件の映像を流出させたのではないかとされる問題について、「捜査当局がしっかりと捜査をしている。結論を見守りたい。海上保安官は特に尖閣諸島周辺のようなところで大変な激務にしっかり対応している。その活動に敬意を表するが、映像の流出問題は別。捜査の結果、真相解明がなされた後、責任問題に対応する」旨述べた。
■仙谷由人官房長官会見■
G20及びAPEC首脳会議出席と政府の情報保全体制の検討を報告
仙谷由人官房長官は10日午前、定例記者会見にて、菅直人総理(代表)のG20及びAPEC首脳会議出席と政府における情報保全体制の検討について報告した。
仙谷長官は菅総理が11月11日〜12日の日程で韓国ソウルで開催されるG20サミットに出席すると共に、13日、14日に横浜で開催される第18回アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議において議長をつとめるとした。
そのうえで、「G20ソウルサミットでは、世界経済の下方リスクが残る中、金融危機後の世界経済の持続的成長の確保のために、主要国の首脳が結束することが求められている。菅総理はG20サミットにおいて、 日本として積極的な貢献をすることを説明する考えである。APEC首脳会議では、地域の持続的な成長と繁栄とボゴール宣言とAPECの将来の議題のもと、首脳間の意見交換が行われる予定」と日本政府としての積極的な姿勢を示した。APECの議長を日本がつとめ、日本で開催するのは、1995年の大阪APEC以来15年ぶりで、二度目のAPEC首脳会議を開催するのは(加盟国の中で)今回の日本が初めて。
また、政府における情報保全体制の検討については、「本日、総理から政府における情報保全に関し、早急に検討を進め、結論を得るよう指示を受けた」ことを明らかにしたうえで、「政府としては早急に実務者レベルの会議を立ち上げ、秘密保全に関する法制のあり方や特に機密性の高い情報を取り扱う政府機関や部署の情報保全システムにおいて、必要と考えられる措置について検討し、できるだけ早く結論を得て、情報保全の万全をはかってまいりたい」と報告した。
仙谷官房長官は、同日午後の記者会見で、尖閣諸島沖での衝突事故のビデオ流出事件で、流出させたと海上保安庁の職員が名乗り出ていることに関する質問に、「政治職と執行職の責任のあり方は違う。事案の内容に基づいて考えなければならない」と答えた。さらに、事件の背景、どうして神戸からの流出・送信なのかなどに関して、「全く分からない。そこを徹底して捜査してもらわなければならない」と答えた。
また、海上保安庁、自衛隊、警察、検察庁、国税庁など強制権を有する機関は、その権限にふさわしい重さの責任を負っているとの認識を示し、一部にある職員への賞賛、称揚論を否定した。
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