19日午前、参議院予算委員会にて金子恵美議員が質疑に立ち、若年層の雇用問題、障がい者対策、「新しい公共」等について菅直人総理はじめ関係大臣に質問した。
金子議員は質問に先立ち、「自由貿易は農業の発展をなく進めるべきではない。農業の評価、農業者の心をしっかりと受け取りながら、慎重に検討を進めて欲しい」とし発言した。
金子議員は新卒者雇用対策について問い、菅総理(代表)は「雇用、雇用、雇用」ということで、雇用というものが今の日本のデフレ経済を脱却するうえで極めてキーになる。それに加え、新卒者の問題は、初めて社会に出たときに仕事がないという状況は、社会の中で居場所がなくなるという大きな問題」との認識を示し、「新卒者雇用のために特命チームを作り、ありとあらゆる、できることを取り組んでいる。なんとか、新卒
者が社会に出たとき、仕事があるという状況をこれからも全力をあげて取り組んでいきたい」と強い決意を示した。
細川律夫厚生労働大臣も都道府県の雇用局長に対し緊急の指示を出し、地域に様々な新卒者向けのサポート窓口等を作ったので、「まだ、内定のされていない学生のみなさんは、是非、ハローワークに来てご相談を頂いて、ジョブサポーターのみなさんと一緒になって就職活動をして頂きたい」と呼びかけ、厚生労働大臣としてしっかり対応していくと応えた。
また、金子議員は、政府の障がい者対策について問い、菅総理(代表)は「社会の中でハンディキャップをもった人たちが、いかに普通の人たちと同じような生活ができるというのは、その社会の持っている基本な強さ・優しさをあらわすバロメーターのようなもの。私が本部長の障がい者制度改革推進本部の改革推進会議、各部会等を通し、具体的な、いろいろな改革の課題が打ちだされている。障がいのみに関わらず、相互に個性の差異と多様性を尊重し、人格を 認めあう共生社会を作り出していきたい」と強い意思を示した。
岡崎トミ子担当大臣も「障がい者制度改革推進会議においては構成員の過半数が障がい当事者が占めている。議論をしっかりと尊重しながら進めていくことが必要であり、推進会議の第一次意見を最大限尊重していきたい」としたうえで、「政府の障がい者制度改革の推進のための基本的な方向については6月29日閣議決定され、この中に工程表が示されているので、この工程表に沿って着実に改革を進めていきたい」とし、障がい者基本法の改正案を来年の通常国会提出、平成24年度に障がい者総合福祉法案を提出することを目指していると報告した。
さらに金子議員は、鳩山由紀夫前総理によって提唱された「新しい公共」について、今後の政府の取り組みについて菅総理と玄葉光一郎担当大臣に問うた。
菅総理(代表)は「従来は公共というと、官のもので、行政が公共であとは民間や個人ということであったが、今や公共を行政だけが独占する時代は終わり、多くの分野で市民・企業・NPO等が取り組む、取り組んだ方がいいところが、増えてきている。「新しい公共」につながっている運動を見ていると、生活している地域の中から自分たちで公共の問題を担っていこうとつながっている」と「新しい公共」の動きを歓迎した。
玄葉光一郎担当大臣も「新しい民主主義を作るというくらい大きな概念だと思っている。お上依存から、これからは人に役立つ幸せを自ら作っていくという社会を作っていく。できるだけNPOや企業、住民のみなさんも共受の精神で、公共的な活動に参画をしていただけるような環境を作っていく。 その結果として、居場所ができたり、出番ができたり、絆ができる日本の社会を作っていきたい」と応え、「新しい公共」の流れを後押ししていく考え を示した。
金子議員は、最後に「現政権だからできる、という(本日質問した分野での)改革をしっかり取り組んでいただきたい」として、質問を締めくくった。
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