菅直人総理(代表)記者ぶらさがり
菅直人総理(代表)は1日、首相官邸で記者の質問に答え、民間の内部告発ウェブサイトを通じて米国の外交公電が公表され、米政府が日本に武器輸出3原則の見直しを迫っていたとの見方がある点について問われ、「こういう形で情報が不当に、違法に流出するということは大変問題だと思っている」と問題視するとともに、「これに関して事実関係とか、それに関するコメントはしない方がいいと思うので、致さない」と語り、情報の流出そのものが大変問題との認識を示した。
続いて、米韓合同軍事演習が最終日となった今日、韓国軍は6日からの独自の砲撃訓練の実施を決定したことをうけ、日本政府の今後の警戒態勢を問われたのには、「この米韓合同演習の間について、閣僚に基本的に都内にいるように指示を出していた。今後も、緊張感を持って、何が起きても大丈夫なようにして参りたい」と表明。同時に「一応合同演習は終わったので、終わった中でさらに緊張感を持ってやってもらいたいと思っている」とした。
また、韓国の文化財「朝鮮王室儀軌」を韓国に引き渡す条約について、自民党内で今国会での承認に反対する意見が出ていることには、「色々な努力をこれまでもしてきた。まだ会期はあるので、ぜひ何とかして、引き渡せるようにしてもらいたい」と、自民党に賛成するよう求め、「これは日韓の友好のためにも重要だ」とも語った。
さらに、「政策コンテスト」の評価が出たが、最終的に総理が予算配分を決めるにあたり、どんな方針で臨むかについては、「私はずっと言っていたが、雇用と成長、これを重視した予算編成にしていきたい」と強調した。
仙谷由人官房長官会見
第4回政府・連合トップ会談について報告
仙谷由人官房長官は1日午前、官邸での記者会見で、同日開かれた第4回政府・連合トップ会談について、政府側からは菅直人総理(代表)、片山善博総務大臣、野田佳彦財務大臣、細川律夫厚生労働大臣、大畠章宏経済産業大臣、海江田万里経済財政政策担当大臣、玄葉光一郎国家戦略担当大臣および仙谷官房長官自身が、連合側からは古賀会長ほか8名が、民主党からは岡田克也幹事長、枝野幸男幹事長代理が出席、平成23年度予算、税制改正、雇用・労働政策等について意見交換したと報告。これらの意見を踏まえて政労使が参加する雇用戦略対話を開催し、雇用戦略の当面の基本方針をとりまとめていくことになったと述べ、今後も節目毎に意見交換を行うこととするとした。
連合から意見が出たとされる政治とカネの問題については、「20年前の政治改革の原点に立ち返って、それぞれが、あるいは党が自らを律するということで改めて再点検の必要がある。連合あるいは各単産に支持された方々もどういうかたちで応援していただくのか、これからより綿密な作業が必要かなと感じている」とコメント。同様に外交問題については、「短期的あるいは中・長期的な視点で見るのか、大局的に見るかということであり、私たちはこの間ずっと戦略的に展開してきているつもり」と述べた。そのうえで、日本の場合、どうして焦点が中国の漁船問題や北朝鮮の砲撃事件というところに一極集中し、ナショナルなものが関連する場合はどうしても短期的な、どちらかというと表面上強ければいい、強くなければまずいという反応が出てくると指摘。「諸外国の反応・評価も勘案して大局的な評価していただきたい。メディアの方々にも、国民の方々にも冷静に評価していただきたいと思っているところ」だとした。
同日午後の会見で仙谷長官は、米・韓両国が黄海で11月28日から行っていた合同軍事演習が同日で終了したことなど、北朝鮮による韓国・延坪島砲撃事件に対する今後の政府の対応について質問を受け、「軍事演習が終わっても、もう少し緊張状態は続くのではないか」との見方を示したうえで、「我々も緊張感を持って情報交換をしながら米・韓との連携の実をあげていきたいと考えている」と答えた。
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