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2004/11/16
民主党の政治資金規正法等一部改正案について
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ネクスト政治改革担当大臣 岩國哲人

 日歯連による自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件は、いまだに真相解明がなされていません。民主党は、同じような事件が二度と繰り返されることのないよう政治資金の改革に取り組みます。民主党は159回通常国会に「政治資金規正法等改正案」を提出し、1.寄附を受領できる政党支部数の制限、2.公共事業受注者等の献金禁止、3.収支報告書の保存期間を5年に延長し、それをインターネット上で公開することを提案しました。そして今臨時国会では、迂回献金の防止や政治団体間の寄附制限、外部監査の義務付け、収支報告書への記載漏れの重罰化などを追加した改正案をまとめ、11月16日に国会提出しました。

●民主党の新しい政治資金規正法改正案のポイント

(1)迂回献金(マネー・ロンダリング)の禁止

 今回、日歯連から国民政治協会(自民党の政治資金団体)への献金直後に、自民党の特定議員の政治団体に国民政治協会から自民党本部経由でほぼ同額の献金が不自然になされており、国民からは大きな疑問があります。こうしたいわゆる迂回献金をいかに防止するかが問題で、民主党案は「政党・政治資金団体に対し、当該政党・政治資金団体が特定の政治団体に対して寄附することを条件として寄附してはならない」としました(罰則付)。一方、与党は、法的にしばっても実効性がない、などの理由で迂回献金防止に全く触れず、逃げています。

(2)政治団体間の寄附の金額的制限(異常多額献金の排除)

 政治団体による政治活動の自由を保障する点から、現行法では政治団体が行う寄附に法的制限は設けていません。自由な活動を認めた上で、政治資金の透明性を損なうことのないよう、公開性を確保し国民の判断に委ねるのが法の定めるところです。しかし、日歯連事件では1億円もの献金がヤミで行われ、収支報告書にも記載されていませんでした。これでは公開性どころの話ではなく政治不信を招くだけです。民主党は、政治団体(政党・政治資金団体除く)から、同一の政党・政治資金団体への寄附は年間1億円まで(与党案は制限なしの青天井)、政党・政治資金団体以外の同一の政治団体への寄附は年間3千万円まで(与党案は5千万円まで)としました。

(3)その他、民主党案の特徴

 政党本部・政治資金団体の収支報告書に係る外部監査の義務付け、加えて1件150万円超の寄附について収支報告書等への過失による不記載に対する罰則を創設し、「ウッカリ」不記載という言い訳は認めずに「チャッカリ」の不記載とみなす厳しい姿勢を打ち出しました。もちろん与党案はこの点についても頬かむりです。その他、収支報告書への残高の内訳記載や寄附の銀行振込の義務化などで透明性を大幅に改善させます。

(以上、プレス民主113号の「主張」より 2004年11月19日発行)

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