岡田克也幹事長は2日夕、党本部で会見し、今国会を振り返り、「いろいろ課題も残した国会だった。予算を通すことに非常にエネルギーと時間がかかった」と発言した。
「特に衆議院段階においては荷崩れなしに参議院に送るという至上命題があるなかで、総理はじめ閣僚の皆さんにも相当、時間をとっていただいて予算審議をした」と改めて説明。そのうえで、その内容について「予算の審議というよりは様々な問題が発生し、予算そのものではないところに相当のエネルギーを取られることになった」と振り返り、「いつかも申し上げ、幹事長会談でも申し上げたこと」として、審議の内容の中には国会自身の権威を下げてしまうようなやりとりもかなり見られたと問題視した。
また、その点については有権者の皆さんからも「国会は何をしているのか」「税金の無駄遣いではないか」「いったい何を審議しているのか」といった厳しい声もあったことを幹事長は取り上げ、「一国の総理や閣僚に対して、総理に対する呼び方一つとっても、これでは日本の国益が損なわれていないのかと思わせるようなやりとりもあった」と指摘した。
こうした視点をふまえて岡田幹事長は「日本の民主主義をしっかりと内容のあるものにしていく観点から、胸襟を開いて、与野党で今後の国会運営についてよく意見交換する必要があると改めて感じている」との認識を示した。
さらに、国民生活に非常に影響のある補正予算が時間は非常にかかったが成立したとの認識を示し、引き続き、関連法案の審議をと考えていたが、衆議院段階で野党と話し合って修正等もしながら議決し、参議院に送付されたにもかかわらず、「結局多くの法案が参議院において審議されることなく終わってしまったことは大変残念なこと」と表明した。
その背景について岡田幹事長は、「問責決議案の影響は確かにあるが、問責はその委員会においてであって、そのほかの委員会は審議するという話も一時はあったが、結果的には3本の議員立法以外は事実上の審議がなされることなく終えようとしている」として、「非常に残念なことだし、国民の視点に立ったときに良かったのかどうかということはきびしく問われなくてはならない」と指摘。
「問責という言葉が前にあるので尤もなようだが、これは審議拒否である」として、野党の姿勢を批判。「これだけの審議拒否が確たる理由もなくなされていることに対して、私は国民の皆さんに対して果たしてこれでいいのかと申し上げたいし、野党の皆さんにも次の国会においてはより『熟議の国会』を実現するためにお互いに努力したいということを改めて申し上げたい」と述べた。
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