菅直人総理(代表)は4日午後、千葉県旭市、香取市を訪れ、野菜の生産農家、加工施設などを視察した後、生産者や経営者らと車座での意見交換を行った。
この日の視察には、小川勝也総理補佐官・参院議員、谷田川元(はじめ)衆院議員(千葉県第10区)も同行した。
はじめに、旭市内のトマト生産農家を訪れた菅総理は、ハウス内で栽培されているスナックトマトを試食しながら、株式会社「和郷」の木内社長からハウスの構造や、従来のパッケージングを、卸先に応じて変えることで卸値が上がったなどの説明を受けた。
続けて、収穫した野菜の加工などを行っている野菜カット工場や、バイオマスプラントなどを相次いで視察。生産から加工、販売までを行う、まさに民主党が進めている農業の6次産業化を実現している流れを、じっくりと見て回った。
視察の終了後には、地元の生産者や、経営者らと車座の座談会を開いた。採れたての野菜サラダを振舞われた菅総理は、その美味しさに舌鼓を打ちながら、参加者から寄せられる問題点や、経営のうえでの工夫点の説明に熱心に耳を傾けた。
視察後に感想を聞かれた菅総理は、(農業の)6次産業化という言葉がなかなか国民に伝わりにくい面があると述べたうえで、「(従来の)農家というと、生産した物を出荷するだけだった。しかし、今日は生産した野菜を、加工するまでの現場を見させていただいた。さらに、今日は見られなかったが、レストランで提供するサービスもしているという。このような(6次産業化の)やり方は、意欲のある方には十分やっていただける。大変心強い思いがした」と、その可能性に期待感を示した。
また、今日の視察や、対話を通して、農地法改正の必要性について聞かれた菅総理、「30年以上前から、土地に関係する制度等について長い間議論してきた。農地法は、小作制度復活防止の色彩を持っていた。しかし、昨年の農地法改正では、いろいろな緩和が進んでおり、農地法が新規参入の障害になっているという要素は少なくなっている。今後、さらに改善する必要があれば、改善しなければならない」との考えを示した。
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