岡田克也幹事長は14日午前、新潟県胎内市内にある新潟製粉株式会社の第2工場「米粉処理加工施設」を黒岩宇洋衆議院議員(新潟3区・法務大臣政務官)とともに視察。施設内を回った後にはパンをはじめ、ロールケーキ、どらやき、チョコレートなど豊富な米粉製品を試食、従来の小麦粉製品と変わらない味わいに加え、もちもちっとした米粉独特の食感が絶妙で、岡田幹事長も完食する程の美味しさだった。
新潟製粉株式会社は、旧黒川村(現胎内市)において新潟県が技術開発した「微細製粉技術」による新規米粉を世界に先駆けて実用化するための専用製粉工場を平成10年に設置。以後、関係機関ならびに関係者と共に全国に普及、拡大を図ってきて、今年4月には米の「粉食」時代の到来に向けてさらなる供給体制を整えるべく、この第二工場が建設された。米の「粒食」だけでなく「粉食」としての文化を創造することで、お米の未来を、ひいては日本の食文化の未来を守り、子どもたちに残していくことができるのではないかとの考えのもと、「微細粉製法」により、より加工性に優れた米粉の製造を可能にしている。
同社は、第3セクターとして県、市からの出資も受けており、岡田幹事長と黒岩議員は、吉田胎内市長、同者代表取締役の丹呉胎内副市長らに出迎えられるなか工場内へ。意見交換の場では、加工食品はパン、麺類はもとよりケーキ、チョコレートといったスイーツ系から餃子やシュウマイの皮までもつくり全国へ販売するなど「日本一の米粉を目指して頑張っている」と日々奮闘ぶりが語られた。
また、米100%のパンを砕いたパン粉が従来のものより油の吸収率が30%減であること、小麦粉アレルギー対策として小学校の給食でも活用されていること、世界的な小麦粉情勢に左右されず安定供給できることなど米粉のメリットについての説明もなされた。岡田幹事長は、「付加価値があることは強い。新しい重要先が出てくるとさらに有望」だとコメント、今後の発展に期待を示した。
続いて、元黒川村の職員だったという藤井常務取締役らの案内の下、施設内を見学。圧偏機と気流粉砕機を利用した「2段階製粉法」、酵素を用いて細胞組織を分解して気流粉砕する「酵素処理製粉法」という新潟県保有特許である2種類の微細製粉技術をはじめ、エアフィルターでろ過した空気のみで原料白米から瞬時に非常に細かい米粉を生産する「気流粉砕機」、安全で衛生的な原料処理を可能にする「殺菌・高質洗米機」、米の中心部まで吸水させて米粒を軟化させるとともに酵素を加えて、細胞間物質を分解、丸みを帯びた米粉になるよう処理する「浸漬・酵素処理」、特殊な計量機と、エア封入式の袋詰機によって衛生的かつ正確に製品化する「計量詰め機と制御・操作盤」などを、説明に熱心に耳を傾けながら見て回った。
見学後は試食会。テーブルにはショートケーキを中央に、パンやロールケーキ、チーズケーキなどが並べられ、さながらパーティの様相に。「甘党なんで」と顔をほころばせた岡田幹事長は、パン、ケーキを次々に試食し「美味しい」を連発した。黒岩議員からは今回はメニューになかった米粉麺についても語られ、米粉製品の奥深さを改めて実感した。「米」の消費減退、減反に伴う生産調整問題などの厳しい環境のなか、新潟県が長年にわたる研究開発によって成しえた製粉技術の素晴らしさ、それを生み出した県民の皆さんの力を称えるとともに、民主党としてこれを支援し、今後の政策に反映できるよう、取り組んでいくと強調した。
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