岡田克也幹事長は20日夕、党本部で定例会見を行い、(1)2月に予定される出直し名古屋市長選挙について、(2)公明党の新しい福祉社会ビジョンについて、(3)菅直人総理(代表)と小沢一郎元代表との会談を受けた本日の役員会について、それぞれ発言した。
岡田幹事長はまず、同日河村名古屋市長が辞職願いを提出し、その理由について「市議会で公約の一丁目一番地の減税が否決された。もう一度市民に真意を問う」と述べていることを問題視。当初、市議会解散請求不成立の際にリコール不成立の責任をとって辞職すると述べていたにも係わらず、リコールが成立することになったら今度は別の理由で辞職願いを提出したとして、「知事選とのダブル選挙をしたいということのみが念頭にあることが明らかになった。大儀なき辞職であり市長選挙と言わざるを得ない」と河村市長の対応を批判。「市民不在の選挙ということで大変遺憾。我々としてもしっかり候補者を擁立して名古屋市民の皆さんに政策でどちらを選ぶかということを問いかけていきたい」と語った。
続いて、公明党が19日に発表した「新しい福祉社会ビジョン中間とりまとめ」に言及した。「社会保障全般について幅広く検討されており、政府・与党として大変参考になるものだと考えている。ざっと目を通したが、年金では民主党に対してやや厳しい表現も見られるが、社会保障番号制度の導入など、我々の考えに近いものも多い。安定的な財源確保するために消費税を含む税制の抜本改革を行う、というところも注目に値する」とコメント。
このビジョンのなかで提起された両院合同の与野党協議の場としての社会保障協議会の設置についても、2005年の自身の代表時代につくった同種の協議会に繋がるものではないかとの考えを示し、「今回の提案を受け止め、他の野党にも考え方を明確に示していただき、基本的な国の有り様に関するものについてはお互い胸襟を開いて国民の立場に立って意見交換していくことが非常に重要だと考えている」と述べた。
次に、菅総理(代表)と小沢元代表との会談を踏まえ、役員会においては対応を協議したことを明らかにした。会談のなかで菅総理からの要請に対し、小沢元代表が衆院政治倫理審査会(政倫審)で招致決議されても出席しないとの発言があり、一方で野党の一部から「小沢氏が出席しない以上、政倫審は単なるパフォーマンスに過ぎず議決は無意味」として採決に応じない方針が示されているという新しい状況踏まえ、役員会では議論がなされたことを幹事長は語った。
結論としては、岡田幹事長自身が一任を受けていることを改めて確認したうえで、「なお政倫審に自ら出てきていただくこと、決定して出てきていただくことについて幹事長としてしっかり対応をしてもらいたい」という話だったと明かした。他の野党の対応を併せて考慮してどういう道があるのかをさらにしっかり議論しなければならないとの考えを示し、「来週月曜日の定例の役員会において、これから一週間の状況を踏まえ意思決定していくことになるのではないか」との見通しを述べた。
○岡田幹事長定例記者会見(ノーカット完全版)
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