仙谷由人官房長官会見
仙谷由人官房長官は14日午前、閣議後に会見を行い、菅直人総理(代表)から対応を指示されていたB型肝炎訴訟の和解に向けた見解について、総務、厚生労働、国家戦略担当の関係4大臣に加え自身も含めて話し合い、政府の基本方針をとりまとめたものを閣僚懇談会において報告、合意したと述べた。
この「和解に向けての見解を受けての政府の基本姿勢」は、「1月11日に札幌地裁より示されたB型肝炎訴訟の和解に向けた裁判所の見解については、政府として厳しいところがあるが司法判断を重く受け止め、基本的には前向きに検討していく。本件の原因である集団予防接種は一方で感染症から国民の生命・身体を守り、国民全体に広く利益をもたらしたものだが、他方で少なからず被害を被った方々がいらっしゃるのもまた事実。この問題はかつて例のない大変大きな広がりをもつものであり、政府が真正面からしっかりと向き合い、長期にわたって責任のある対応をとることが必要」というもの。
官房長官の推定では、被害対象者は約45〜50万人、解決あるいは解決策を実行することに必要な期間は約30年だと述べ、「こうした認識の下、財源確保の在り方も含めた全体の枠組みを固めておくことが不可と考える。本件の原因が集団予防接種であることを踏まえて、こうした枠組みを国民全体で支え、分かち合っていただくことについて国民の皆さんのご理解をお願いしたい。今後政府としては、与野党に対し党派を超えて政府の検討状況を報告し、理解を得ながら進めていきたい。与野野党の協力を得ながら国民の理解をえられるような全体解決に向けて引き続き最大限努力していきたい」とした。
仙谷官房長官はまた、閣議において菅総理(代表)より内閣改造について話があり、各閣僚が辞表に署名をしたと報告。改造に際し菅総理(代表)は、体制を強化し、ここまで進んできた重大政策を進め、実現していきたいとの趣旨とともに、9月以降の5カ月間、各閣僚の協力、尽力、活動について甚大な謝意が示されたと明かした。
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