トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2011/01/24
政府4演説 経済の閉塞、社会の不安からの脱出へ与野党の建設的議論呼びかけ
第177通常国会始まる
記事を印刷する





 第177通常国会が24日召集され、菅直人内閣総理大臣(党代表)らが政府4演説を行った。

 菅総理は施政方針演説(全文)で、自身の掲げる国づくりの理念として「平成の開国」「最小不幸社会の実現」「不条理をただす政治」の三つを挙げ、それぞれについて総理としての決意の中身を明らかにした。

(1)平成の開国――貿易・投資の自由化、人材交流の円滑化などのための包括的な経済連携の推進。農業の商工業との連携による六次産業化や農地集約による大規模化、所得補償対策等を通じた農林漁業の再生。国内投資促進プログラムや法人実効税率5%引き下げ、観光立国に向けた医療滞在ビザ創設、地球温暖化対策のための税導入、鉄道や水などのパッケージ型海外展開等、開国を成長と雇用につなげる新成長戦略の実践。

(2)最小不幸社会の実現――ジョブサポーター等による新卒者雇用対策、求職者支援制度創設、医療・介護・子育て等の分野での雇用創出、雇用促進税制導入等の雇用対策の推進。社会保障予算の5%増加、基礎年金1/2国庫負担維持、医師の偏在解消、がん無料検診の拡大、3歳未満の子ども手当増額、24時間対応介護サービスの充実等、国民生活の安心の基盤である社会保障の充実。社会保障制度改革に当たっては「全世代対応型保障」、子ども・子育て支援による「未来への投資」、地方自治体による「支援型サービス給付」の重視、サービスを受ける方の視点に立った包括的な支援、次世代に先送りしない安定的財源の確保を基本原則とする。今年6月までに社会保障改革の全体像とともに、必要な財源を確保するための消費税を含む税制抜本改革の基本方針を示す。幼保一体化など子育て支援と教育の充実。2万6千人の待機児童解消プロジェクト実施等、生き生きと暮らせる社会の形成。認定NPO法人への寄付税額控除制度導入による「新しい公共」の推進。

(3)不条理をただす政治――HTLV−1ウイルス対策、硫黄島遺骨帰還、「社会的孤立」等の問題に取り組む特命チームによる不条理の解消。政治資金の一層の透明化、企業・団体献金の禁止、個人寄付促進のための税制改正等の政治改革推進。

(4)地域主権改革の推進と行政刷新の強化・徹底――以上の国づくりの理念推進の土台として地域主権改革を推進。地域が自由に活用できる一括交付金の創設(平成23年度5120億円、24年度1兆円規模)。今国会で基礎自治体への権限移譲や総合特区制度を提案。事業仕分けの深化、公務員制度改革や国家公務員の総人件費2割削減、独立行政法人・公益法人改革、規制仕分けの実施。情報公開法の改正による「国民の知る権利」の強化。

(5)平和創造に能動的に取り組む外交・安全保障政策――日米同盟の深化、今年前半予定の訪米時に21世紀の日米同盟のビジョン提示。沖縄振興と基地負担軽減への全力投入、普天間飛行場移設問題での沖縄県民への誠心誠意の説明と危険性の一刻も早い除去。アジア太平洋諸国や欧州・中南米諸国との関係強化。北朝鮮が挑発的行為を繰り返さないよう強く要求、日米韓の連携強化の中で諸懸案の包括的解決、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国実現への全力傾注。核軍縮・核不拡散、環境問題等での協力、包括的中東和平・テロ対策等、国際社会での平和創造に向けた貢献。新「防衛計画の大綱」に沿った動的防衛力の構築、南西地域・島しょ部における対応能力強化、海上保安の強化等。

 菅総理は、これらの演説の中で、繰り返し国民参加の議論、与野党間の建設的議論の開始を強く呼びかけた。菅総理はまた、演説に先立ち、宮崎県で相次いで鳥インフルエンザの感染が見つかったことについて、「政府として初動対応を含め、万全の対応を行っていく」と表明した。

 前原誠司外務大臣は外交演説(全文)で(1)自由な貿易体制、資源・エネルギー・食料の長期的な安定供給の確保、インフラ海外展開、観光立国の推進を経済外交の「四つの柱」とする(2)日米、日中、日韓、日ロ関係など日本を取り巻く国際環境、各国・地域との関係強化(3)気候変動、政府開発援助、国連平和維持活動、テロ・海賊、核軍縮・不拡散、人権・人道分野などグローバルな課題への積極的取り組み――等、外交の基本方針について所信を述べた。

 野田佳彦財務大臣は財政演説(全文)で、来年度予算について、財政規律を堅持しながら「新成長戦略」とマニフェスト工程表の主要事項を着実に実施する「元気な日本復活予算」であると表現。基礎的財政収支対象経費を前年度比微減の約71兆円に抑えるなど歳出・歳入両面で最大限の努力を行ったと説明した。税制改正については、特に現下の厳しい経済状況に対応して、法人実効税率や中小軽減税率の引き下げ、雇用促進税制の創設、所得税の各種控除見直し、相続税・贈与税の見直しなど経済活性化や税の再分配機能回復を図る措置、地球温暖化対策のための税の導入などの課題に優先的に取り組んだと説明。また市民公益税制の拡充や納税環境整備など納税者・生活者の視点に立った改革も実施するとした。

 与謝野馨内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)は経済演説で(1)政府として昨年9月に閣議決定した「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」に基づき、来年度予算・税制改正をステップ3として切れ目なくつなぎ、雇用を起点とした経済成長の実現を確かなものとする。来年度の実質経済成長率1.5%程度、2020年度までの年平均で名目3%、実質2%成長を目指す(2)社会保障制度の持続可能性を確保するための制度改革について、必要な財源確保のための消費税を含む税制抜本改革の姿とともに本年6月までに明らかにし、財政健全化と社会保障改革の達成に向け一歩一歩取り組みを進める――等と表明した。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2019 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.