党沖縄協議会(座長・岡田克也幹事長)は18日午前、外務省を訪れ前原誠司外務大臣に「普天間飛行場の危険性除去および負担軽減に関する提言」(下記ダウンロード参照)を手渡した。提言は今年1月の沖縄訪問および国会内での面談における安里宜野湾市長からの提案、特に騒音問題や危険性の除去の要請を踏まえたもので、藤本祐司事務局長、行田邦子、瑞慶覧長敏各委員が同席した。同協議会は午後には防衛省も訪問、藤本事務局長が同提言を広田一防衛大臣政務官へ提出した。
岡田幹事長は冒頭、1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)合意が14年経過した今なお実現していないとして、早期移設の実現とともに、移設までの当面の措置として地元の意見に配慮し危険性除去と負担軽減を実施していくことが必要だと指摘。政府をあげて実践してほしいと求めた。
提言では、(1)航空騒音規制措置の遵守(2)場周経路の遵守(3)MV−22オスプレイの配備(4)周辺地域の地上デジタル放送受信被害の解消(5)その他――の5点を列挙。具体的には、「航空騒音規制」については1996年3月の日米合意にある規制措置が遵守されているか否かの実態調査を行い、遵守されていない場合には改めて米国側へ申し入れること、「米国の運用上の所要のために必要」な時間外飛行についても厳格に再検討し、必要最小限にするよう求めることとした。「場周経路」については、防衛省が実施している普天間飛行場における航空機の飛行状況調査の早期とりまとめとその公表、日米合同委員会ワーキングチームにも結果報告し、必要があれば米側に改善を求めるよう要請。また、MV−22オスプレイの安全性や騒音については米側に十分な確認を求めるとともに、その内容について関係自治体への十分な情報提供、周辺地域の地上デジタル放送受信障害の防止・軽減については工事の実施を求めた。その他、普天間飛行場のクリアゾーン問題、飛行場周辺の住宅防音工事対象区域の拡大についても宜野湾市からの要請を踏まえ政府において真剣に検討するよう、要請した。
前原外務大臣は、昨年12月の沖縄でのロブリング在沖縄四軍調整官との会談および今年1月のルース駐日米国大使との会談において両氏が1996年の日米合意は遵守すると言明したことにも言及。「きっちりと受け止める」と述べ、提案を検討する考えを示した。
|