菅直人内閣総理大臣(党代表)は23日夕、第2回目となる党首討論に立ち、谷垣禎一自民党総裁、山口那津男公明党代表との論戦を繰り広げた。
菅総理は「国民の生活にとって最も重要なのは予算の成立と執行だと思う。前回もお聞きしたが、結局答えてもらえなかった」と谷垣総裁に逆質問。「まさに予算審議の真っ最中だからこそ、予算が最も重要ではないかという質問になぜ答えられないのか」と迫るとともに、「解散、解散と言われるが、予算も通さない、何もしないでこのまま解散することが本当に国民の皆さんにとってプラスになると思って主張されているのか」と重ねて質問。「予算と予算関連法案を成立させるのが私たちの目標である」と明言し、民主党は予算案と予算関連法案の年度内成立の実現に全力をあげる考えを強調した。
菅総理はまた、98年の金融国会を例に、「そのときにも逆のねじれだった」としたうえで、自由民主党はブリッジバンク法案を出したが採決しないで先延ばしするなか、「わが党が出した一時国有化法案の方がいいと思ったから丸飲みした」と言及。「そうした過去の例も見て、国民の皆さんに対して責任を持った行動をとってもらいたい。歴史に対して、責任が持てる行動をとってもらいたい」と詰め寄った。さらには「自民党が出した予算の組み替えの方が素晴らしいと言って丸飲みできるような案をぜひ出していただきたい。期待をしている」と述べ、議論から逃げるのではなく国民の生活重視で行動するよう、谷垣総裁に求めてみせた。
マニフェストをきちっと踏まえて政権運営をしているのかとの問いには、「予算審議の中で何度も申し上げたように、一昨年の総選挙の、国民の皆さんとの約束だから、何としても実現するために全力をあげて今日までやってきた」として、マニフェスト違反との見方を否定。そのうえで「いくつかのことは実現し、いくつかのことは着手した。しかし、まだできていないものもある。そして、任期の半ばを9月に迎えるので、検証して、どうしてもできないものについては、改めて国民の皆さんに説明すると予算委員会でも明確に申し上げた」と語った。
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