民主党国際局は9日午後、来日中のOECD教育局教育訓練政策課デボラ・ローズベアール課長、田熊美保アナリストを国会内に迎え、「包括的子ども政策/就学前教育と保育」をテーマに意見交換会を共同で開催した。民主党からは神本美恵子党子ども・男女共同参画調査会長(参院文部科学委員会理事)、泉健太同調査会事務局長、藤田一枝衆院厚生労働委員会理事、藤谷光信参院文部科学委員会理事、西村智奈美国際局長、中林美恵子同副局長らが参加した。
ローズべアール課長、田熊アナリストはOECD先進諸国の近年の潮流である就学前教育への公的支出の増大について「質の高い保育・幼児教育は子どもが成人した時点での担税能力を高めるだけでなく、社会政策費用を抑制し、潜在成長力を高める最も効率的な戦略である」との認識の拡大も背景にあると説明した。
日本の就学前教育については「幼児教育・保育に対する公的支出額が韓国を除くOECD諸国のどの国よりも少なく、幼児教育・保育が家計のかなりの負担になっている」との問題点が指摘された。今後の課題として、投資効果の高い就学前教育と保育に対する公的支出を増加すること、子ども手当の対象の再検討、効果的な現金給付と現物給付のバランスを検討することの必要性が提起された。
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