衆院本会議が31日昼開かれ、「平成23年東北地方太平洋沖地震等による災害からの復興に資するための国会議員の歳費の月額の減額特例に関する法律案」が全会一致で可決した。東日本大震災の復興に充てるため、国会議員の歳費を一人当たり300万円削減するもので、削減総額は約21億円。
採決に先立ち、川端達夫議院運営委員長が同法案について、23年東北地方太平洋沖地震およびこれに伴う津波等の災害によって多数の人々が犠牲になり多数の被災者が苦難を強いられ今なお不自由な生活を余儀なくされている現状に鑑み、多くの国民とともに被災者の苦難を分かちあい、被災者の生活の早期の再建、被災地域の産業の早期の復興、その他の被災地域の復旧・復興に資するため、国会法35条の規定に係わらず議長、副議長および議員の歳費の月額を本年4月分から9月分までそれぞれ50万円を減じた額にするものだと、その趣旨を弁明。同法案は同日の衆院議院運営委員会で議員立法で起草し提出したとして、賛同を呼びかけた。
本会議ではまた、2011年度から公立小学校1年生の35人学級を制度化する「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案」が全会一致で可決した。同法案は、義務教育諸学校の学校規模および教職員の配置の適正化を図るため、公立小学校1年生の学級編成の標準を40人から35人へと改めるとともに、市町村の設置する義務教育諸学校の学級編制に関する都道府県教育委員会の関与の見直しを行う等の措置を講じるもの。
採決に先立ち田中眞紀子文部科学委員長が委員会での審査の経過および結果を報告。委員会での質疑終局後、民主・自民・公明3党共同で、市町村教育委員がその設置する義務教育諸学校の学級編制を行うにあたり当該学校の児童生徒の実態を考慮することを明記すること、平成23年東北地方太平洋沖地震の被災地等に係る教職員定数について特別の措置を講ずること等を内容とする修正案が提出され、採決の結果、修正案と原案はいずれも賛成多数で可決し、修正議決するものと決したと述べた。
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