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2011/04/09
岡田幹事長、宮城県南三陸町を視察し復興への意見交換行う




 岡田克也幹事長は9日昼、宮城県南三陸町を訪れ、津波で役場庁舎が倒壊し総合体育館敷地内に先月29日に完成したプレハブの仮設庁舎で佐藤仁・南三陸町長はじめ町災害対策本部のメンバーと懇談するとともに、避難所となっている体育館を慰問した。長妻昭筆頭副幹事長、宮城5区選出の安住淳国会対策委員長も同行した。

 懇談では、佐藤町長から状況報告を受けるとともに、「東日本大震災による救済及び復興対策のための要望書」が幹事長に手渡された。

 要望書は、(1)災害義援金の即時交付(2)行方不明者の失踪宣告に関わる時間の短縮(3)仮設住宅の早期供給(4)各種産業の復興支援制度の確立(5)災害復興計画策定への支援――の5項目からなるもの。

 災害対策本部メンバーである地元各種団体関係者からは、「海中を含めた瓦礫の撤去作業態勢を強化してほしい」「町内に30ある漁場の一つでも秋鮭の時期までに再開できるよう、漁場整備を」「仮設住宅の土地を探すにも壊滅的な被害によりなかなか見つからない」などと悲痛な叫びが相次いだ。

 岡田幹事長は、野党の協力を得ながら、瓦礫の撤去作業や仮設住宅、地域の雇用創出を柱とする約4兆円の第1次補正予算の早期成立を目指す考えを表明。また、国民の皆さんからの義援金を早期に配分するとも述べ、当面の課題に一つひとつ取り組みながら、地元首長らとともに復興に向けた中長期ビジョンを考えていく方針を述べた。

 安住国対委員長は、個人中心であった漁業経営形態を今後はチームで行う必要があると提起。「今回の被災を転機として先駆的な漁業をやっていこう」と呼びかけた。

 懇談後、体育館を慰問した岡田幹事長は、1カ月にもわたる避難所生活で心身ともに疲労している被災者の皆さんにいたわりの言葉をかけ、1日も早く仮設住宅建設に移れるよう、全力を尽くすと表明。「お願いします」と岡田幹事長の手を握る被災者の皆さんに「必ずやりますから」と約束し避難所を後にした。
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