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2011/04/15
民主・自民両党政調会長が第1次補正予算について会談
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 政府と民主党は、東日本大震災の被災地復旧を迅速に実施するための第1次補正予算の素案を12日にまとめた。4月中の国会提出を目指して各党と協議を進めている。

 素案は、本格的な復興に先立つ当面の仮設住宅設置などの災害救助関係費、損壊した道路・港湾・学校などの災害復旧公共事業費、被災した県や市町村などへの特別交付税などを盛り込んだもので、総額4兆円規模。財源は、子ども手当の新年度からの上積みの見直し、年金国庫負担率を1/2から1/3に一時的に引き下げることなどによりまかなう。国会議員の歳費一人あたり300万円減額による22億円の歳出削減分も含まれる。

 このほか、大震災関連寄付については3年間に限り、所得税の所得控除限度額を40%から80%に引き上げるとともに、40%の税額控除も選べるようにする緊急の税制改正を提案。その上で、認定NPO法人が被災者の救援活動等のために募集する寄付について、日本赤十字社等への寄付と同様の指定寄付金に指定するとしている。

 この素案について、15日午後に行われた民主・自民両党の政調会長会談で石破茂・自民党政調会長は(1)未曾有の大震災に対して日本国中が総力を挙げて取り組むため、提案にはできる限り協力する(2)被災地の要望を踏まえ、歳出に中小小規模企業支援など5項目約5420億円を追加(3)子ども手当、農業戸別所得補償などを見直し、年金国庫負担比率引き下げやODA予算削減は行わず、不足分は「復興再生債」を発行して調達する――などとする見解を玄葉光一郎・民主党政調会長に提示した。

 玄葉政調会長は、(1)子ども手当については今後、制度的なあり方も含めて真摯に協議を続ける(2)農業戸別所得補償はすでに新年度の営農準備が行われており、急な制度見直しは現場を混乱させる(3)第1次補正予算から国債の増発によることは国債市場の信認の点から問題があり、まずは歳出の見直しで対応する(4)基礎年金の国庫負担割合が1/2であること、1/3との差額は税制抜本改革により確保される財源により来年度以降に年金財政に繰り入れることを法律上明記する――などとする考え方を示した。

 両党はこれらをそれぞれ持ち帰り、18日に再度協議することを確認した。大震災関連の寄付金・NPO税制の特例については、未成立となっている今年度の税制改正法案とは切り離して処理することで合意した。

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