玄葉光一郎政調会長(国家戦略担当大臣)は18日夕、国会内で自民党・公明党の政調会長と相次いで会談し、東日本大震災の復旧対策を盛り込んだ第1次補正予算の取り扱いや同2次補正予算に向けての考え方などについて協議した。
会談で玄葉政調会長は、両党側からの学校耐震化、中小企業資金繰り支援などの追加、ODA削減幅の半減などの要請に応じ、28日に補正予算と関連法案を国会提出する方向で作業を開始したいと説明した。
第2次補正予算については(1)歳出の見直しは、子ども手当の制度的なあり方などについて与野党間で早急に協議を進め、補正予算に反映させる(2)財源は既存歳出の削減等とともに復興再生債(仮称)の発行により賄い、従来の国債と区別して管理、償還財源確保のあり方は与野党間で第2次補正予算の編成までに結論を得る(3)2011年度の基礎年金国庫負担割合は1/2であること、差額は後年度に年金財政に繰り入れることを法律に明記したうえで、国庫負担割合引き下げで生じる差額約2兆4900億円の臨時財源は震災対応のための財源として活用する――とする考え方を提案した。
震災復興の基本法の策定に当たって立法作業を共同で行いたいとの自民党の提案には、「議員立法で共同提出できるように最大限努力する」と返答、第1次補正予算と同時に基本法を成立させる考えを明らかにした。
玄葉政調会長は会談終了後、記者団に「震災復興に与党も野党もない。政局ではなく、被災者のために協力すべき大事なテーマでしっかりと協力していく」と述べ、復興支援の予算・立法を与野党共同作業で着実に進めていく姿勢を強調した。
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