トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2002/05/27
【参院本会議】斎藤議員、鈴木議員問題で首相に指導力発揮求める
記事を印刷する



 民主党の斎藤勁議員は、27日の参議院予算委員会で質問に立ち、鈴木宗男議員問題、瀋陽総領事館問題、従軍慰安婦問題などをめぐって、政府の姿勢を質した。

 斎藤議員はまず、23日に公設秘書の政治資金規正法違反容疑で鈴木宗男議員の議員会館事務所などに家宅捜索が入ったことを取り上げ、「与党は2度にわたって鈴木議員への辞職勧告決議案上程を否決したが、家宅捜索で新しい局面に入ったのではないか。総理は鈴木議員の出処進退について“本人の問題だ”と繰り返しているが、決議案を速やかに本会議上程すべきだと思わないか」と質問。首相は、「本人自身がきめるべきだ。諸般の事情を見極められないような人が国会議員になっているとは思いたくない」などと、この問題について自らリーダーシップをとる意志がないことを改めて示した。

 斎藤議員は、「自民党の比例区で選出された鈴木議員の問題は、離党したからそれでいいとはならない」と、さらに追及。ところが首相は、「私はもともと比例代表制に賛成していなかった」などと珍答弁を繰り出しながら、あくまで鈴木議員に引導を渡すことを回避した。斎藤議員は、首相の地元でもある神奈川の県議会で第一党の自民党から提出された鈴木議員辞職要求決議が採択されたことを紹介し、首相が指導力を発揮することを求めた。

 次に斎藤議員は、瀋陽総領事館事件における外務省の対応の問題を追及。総領事館の副領事が、中国側に連行された亡命希望者から英文の手紙を渡されながら、読めずに返却していた問題を取り上げ、中国課長がこの問題を上司に伝えず握りつぶした件の調査状況を質した。川口外相は、「隠す意図はなかったが、上司に報告しなかったのは遺憾だった」などと担当課長を弁護するにとどまった。

 また、「英語を読めない人、話せない人は大使館にいないはずではないか」と質したのに対して、外務省の田中アジア大洋州局長は、「(副領事は)中国語の研修は受けたが、全体として英語が十分に理解できなかった」などと意味不明な答弁でごまかした。

 民主党調査団に対して「自虐的だ」と発言した問題については、斎藤議員が「あらためるのが当然」と指摘したのに対し、首相は「政治家の言論の自由だ。撤回するつもりはまったくない」などと述べ、首相としての発言の重みをいっさい省みない無責任な態度を変えなかった。

 続いて斎藤議員は、戦時性的強制被害者問題について、アジア女性基金の取り組みが被害者たちに必ずしも受け入れられていないことを指摘し、政府として直接被害者の声を聞くべきではないか、と質した。福田官房長官は「アジア女性基金の取り組みはおおむね着実に進んでいる」などと反論したが、斎藤議員は、「国として責任を認めて謝罪し、解決に向けて踏み出すべきだ」と強く主張した。

 斎藤議員は最後に、徳島県の社会福祉法人「健祥会」が鈴木宗男議員との緊密な関係をバックに、国・県から突出した補助金を受けているとされる問題で、政府に調査を要求。首相は「調査する」と確約した。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.