被災地の復興に向け、日本全国で被災地を応援する政府主導の「復興アクション」キャンペーンが28日からスタートし、枝野幸男官房長官は東京・日本橋高島屋で行われたキックオフ記者発表会に臨んだ。
「復興アクション」として(1)被災地のために風評に惑わされず、買いだめも控える(2)過度な自粛はやめ、通常の生活に戻すことで日本の元気につなげる(3)節電を心がける。家電を省エネ型に変えるなど、電力消費を抑える――との3つの行動の推進を提示。キャンペーンには日本百貨店協会を始めとする小売関係団体、農林水産業や輸送・観光関係の団体、生協や消費者団体、クラシック音楽事業関係団体等60を超える団体が参加を表明している。
挨拶に立った枝野官房長官は、「このキャンペーンは『東北にお花見に行こう』『東北のおいしい食べ物、飲み物をみんなで食べたり飲んだりしよう』と、国民の皆さまのそうした様々なアクションで被災地の皆さまを応援して復興につなげていくことを目的とするものだ」と述べた。キャンペーンロゴについては「被災地を応援するための応援団の旗をイメージしたもの」と説明したうえで、この活動がさらに大きな輪として広がっていくように、政府も応援団の一員として後押ししていく考えを語った。
「このキックオフイベントを皮切りに、この思いが全国に広がって消費者の皆さんの具体的なアクションへつながっていくことを期待したい」と、暮らしのなかでの消費者の後押しに改めて期待感を示した。
岩手、宮城、福島の3県をはじめ、風評被害は東北・北関東各地で見られることにもふれ、風評被害を乗り越えて、こうした皆さまが元気に復興に向けて立ち上がっていただけるよう、明日からのゴールデンウィークでは可能な限り、被災地のものを消費し、被災地を旅行するなどして、応援してほしいとも官房長官は要請。「これまで通りの休日を楽しんでもらうことで、日本経済全体を活性化することが被災地への支援・復興につながっていく」とも述べた。
「私の復興アクション宣言」として個々の取組みのアピールとして枝野官房長官は、仙台で暮らした学生時代から「目がない」という東北地方の酒を食することで応援していきたいとして「『思い出の酒で』応援しよう」とボードにしたためた。
記者発表会には松本友作福島県副知事、鈴木健夫岩手県東京事務所長、相馬敬宮城県東京事務所副所長、鈴木弘治日本百貨店協会会長、茨城県水戸市出身で茨城産野菜も応援したいという俳優の渡辺裕之さん、被災地の野菜日本酒を食卓に並べて日々応援しているという歌手の早見優さんも参加した。
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