民主党は3日、「憲法記念日にあたって」と題する玄葉光一郎政策調査会長名の談話を発表した。全文は以下の通り。
日本国憲法は本日、施行から64年を迎えました。
戦後、わが国国民は、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を掲げる現行憲法の下で、幾多の困難を乗り越えて戦争の焼け野原から復興を成し遂げ、新しい平和と繁栄の日本を築き上げました。その奇跡の原動力は、国民の勤勉であり、郷土愛であり、連帯意識や礼節の維持といった日本人の強さでした。
そして今、私たちは3月11日に起きた東日本大震災と福島原子力発電所事故という未曽有の国家的危機の只中にあります。被災地では今なお多くの方が不安と不自由な生活に耐え、新しい生活を切り開こうと懸命な努力をしておられます。また全国民が一日も早い復興を願い、被災者の皆さんを支えています。
今回の事態は、多くの日本人の人生観や価値観、文明観までを変えるような大きな出来事です。私たちはこの転換を踏まえつつ、人口減少や少子高齢化といった国家的課題を乗り越えていくため、国家戦略を再設計していかなければなりません。
しかし一方で、かつて戦後復興を成し遂げた日本人の強さが再確認されました。私たちは、この記念日に当たり憲法の基本原則を大切にしながら、日本人の強みを活かし、単なる復興にとどまらない日本全体の再生を実現し、子どもたちに豊かさを引き継いでいくことを誓い合いたいと思います。
日本国憲法は本日、施行から64年になりました。国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を掲げる現行憲法が国民の確信によってしっかりと支持され続けてきたことの重みをかみしめながら、この記念日を祝したいと思います。
民主党は、現行憲法の原理を大切にしながら、憲法は国民とともにあるという観点から、現行憲法に足らざる点があれば補い、改めるべき点があれば改めるべきと考えています。
今後も、日本国憲法の三原則の遵守、憲法の保障する諸権利の実現をめざすとともに、国会における円満な合意形成の下で、国民の多くの皆さんと一緒に、憲法をより豊かにする論議を進めていきたいと考えます。
|