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2011/05/13
【参院予算委】震災と原発対応の集中審議 今野議員質問
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 参院予算員会で13日午後、菅直人総理はじめ関係閣僚が出席して、東日本大震災と原発事故への対応に関する集中審議が行われ、民主党・新緑風会の今野東議員が質問に立った。

 冒頭、福島第1原発1号機で圧力容器に穴が開いて水が漏れていたとみられる問題に関して質したのに海江田万里経済産業相は原子炉の低温冷却を目指して作業中だと説明。「100度以下には至っていないが、今は105〜110度の状況にある。少なくとも解けた燃料の上のところまでは水がきていると推測できる。線量を低くするためのいろんな努力をしている。正確な情報に基づいた炉のさらなる安定化に向けて努力する」と述べた。こうした答弁を受けて今野議員は、「国民に分かりやすく丁寧に説明し、隠さずに出していくことが大事」として、継続した国民への詳細な情報公開の重要性を指摘した。

 その他の主な一問一答は以下の通り。

■ミャンマーの若者たちからの義援金・ボランティア支援
今野議員 日本に亡命中のミャンマーの青年たちが、祖国のアウンサンスーチーさんの「自分が亡命している国に感謝すること」との発言をまさに実行に移すかのように、切り詰めた暮らしのなかから20万円を義援金として届けてくれ、また、被災地でのボランティア活動を行っている。その思いをどう受け止めるか。
菅総理 本当に多くの国々、国際機関から支援の申し出をいただいた。また、震災を境に日本国民の間に助け合いの絆が深まり、世界との絆が深まっている。ミャンマーの青年たちの行動はありがたいし、その思いを忘れないで、何かの機会にお返ししたい。

■5月5日の官房長官宮城県視察
今野議員 学生時代に宮城県で過ごしたこともある官房長官だが、5日の視察の印象は?
枝野幸男官房長官 現地をうかがわせていただき、改めて認識させていただいたのはテレビの映像は真実を伝えていないということ。現地を自分の目で確認することで被害の大きさを衝撃的に受け止めた。被災者の皆さんの大変さに改めて思いを致す機会となった。

■地滑り被害を受けた仙台市の折立団地への対応
今野議員 沿岸部だけでなく仙台市青葉区の折立団地の被害は深刻。視察時に枝野長官は前向きな発言をいただいたが。
枝野官房長官 地すべりは想像以上のものであった。一定の対応に向けて国土交通省を中心に調整を進めている。

■コミュニティ再生のための支援
今野議員 地域で事情も状況も様々であることを踏まえ、政府としては柔軟に、地元のニーズにぴたりと当てはまる支援を行っていくべき。5月2日朝のNHKのドキュメンタリーでも取り上げられた宮城・歌津半島では、仮設住宅候補地を協議して確保し、道路をつくるなど、地域住民が一丸となって復興に組んでいた。自分たちのコミュニティで、笑顔のある暮らしをしたいという、こうした人たちに、フィット感のある支援を作りだしていくべきと思う。
菅総理 画一的でない支援のあり方を具体化していく。

■復興院の設置と東北の高速道路無料化
今野議員 岩手、宮城、福島の衆参議員で「被災県復興実施協議会」を11日に立ち上げ、第一回総会で5点ほど要望が出てきた。その要望のひとつでもある、被災した自治体も含めてしっかりとした支援の仕組みがつくれるよう、権限をもった復興院を被災3県のどこかに設置してほしい。同時に観光・流通が活発化して復興への後押しとなるよう、東北の高速道路の無料化を進めてほしい。
枝野官房長官 ご指摘の通り、復興に向けては現地現場の多様な要望にきめ細かく対応することが大事。そうしたなか、縦割りが壁になるように気をつけないといけない。同時にいわゆる二重行政にならないよう、復興関係省庁、従来の省庁の両面を両立させつべく体制を作っていく。
大畠章宏国土交通大臣 (東北の高速道路無料化に向け)検討を進めている。

■自衛隊を災害救助のエキスパート集団に
今野議員 自衛隊は今後、災害救助のエキスパート集団にしていくべき。軍事行動に走る可能性よりも災害救助の方が高い。諸外国で災害があったときも駆けつけ、「日本の災害救助隊がきたからもう大丈夫だ」ということになれば日本としても素晴らしい。
北澤俊美防衛大臣 自衛隊の一部分を専門集団とすると、機動的に対応できるということと、量的に足りないということがある。自衛隊は統合運用ということを中心にやっている。先生のご意見を拝聴しながらしっかりした態勢を整えていく。

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