31日の衆議院内閣委員会で、防衛庁が情報公開請求者リストを作成していた問題をめぐって集中的に審議した。民主党からは枝野幸男議員が質問に立った。
枝野議員は行政機関等個人情報保護法案に「一定人数が掲載されたリストを作成した場合、総務相に通知する」との規定がある点を取り上げ、「今回の141人のリストは一定数を満たすか」と質した。片山総務相はいったんはそれを満たすことになるとしたが、その後、「一定人数」については各省庁と意見調整中で、今後、政令で決めると答弁し直した。
さらに枝野議員は今回のような事態が起きた場合、行政機関等個人情報保護法案には抑止力がないことを指摘し、法案の不備を明らかにした。枝野議員は「今回のようなケースに対して、(行政機関等個人情報保護法案が成立すると、抑止力という点で)これまでと比べどう前進するか。抽象論でなく具体的に」と答弁を求めたが、片山総務相は「抑止力は全体として前進している」などとあいまいな回答を繰り返したため、審議は紛糾。大畠章宏委員長も明確な答弁をするよう再三求めたが、総務相は聞き入れず、審議は中断したまま終った。
なお、委員会質疑の中で中谷防衛庁長官は、現在進めている調査が終わり次第、3佐の氏名を含め、リスト作成の経緯を明らかにすると表明した。
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