民主党ネクストキャビネットの峰崎直樹財務金融大臣は9日、与党3党がとりまとめた「証券市場活性化対策中間報告」について談話を発表し、「評価に値するものとは言い難い」と批判した。
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与党「証券市場等活性化対策中間報告」について(談話)
2001年2月9日
民主党財務金融ネクスト大臣 峰崎 直樹
1. 本日、与党3党は、証券市場等活性化対策中間報告をとりまとめ、森総理に提出した。しかし、本中間報告は、「わが国経済社会の構造改革を進め、日本経済の体質を強化する」という視点を踏まえてとりまとめたとしつつも、目先の株価を上げるためだけの小手先の対策が目立ち、評価に値するものとは言い難い。実際、この間の株価下落は、証券市場がすでに厳しい評価を下しているということにほかならない。
2. また、本日、日本銀行が公定歩合の引き下げを実施したが、構造改革と不良債権処理が進まない中で金融政策は手詰まり状態になっており、その効果には疑問がある。本中間報告には、日銀に対し金融の量的緩和を求めることが盛り込まれているが、その背景には、日銀による国債引き受けの解禁という意図が見え隠れしており、疑念を抱かざるをえない。
3. 株価低迷の本質的な原因は、構造改革及び不良債権処理の遅れに対する市場の失望である。政府が、景気は緩やかな回復軌道にあるという「大本営発表」を繰り返しているうちに、デフレが進行し、名目成長率は2期連続、家計の消費支出も8年連続で減少した。また、森総理が、ダボス会議において、「日本はバブルの負の遺産を解消し、完全に復活する体制を整えつつある」と大見得を切ったその一方で、金融機関の不良債権は逆に増加している。
4. 民主党としては、このような認識の上に立って、何よりも構造改革及び不良債権の抜本処理を断行することを強く主張するとともに、中長期的な観点から、証券市場を活性化させるための証券税制の見直し等を検討したい。
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