民主党の鳩山由紀夫代表は21日、国会内で定例記者会見を行った。
まず、鳩山代表は「えひめ丸」と米原潜の衝突・沈没事故について、当初発表された内容と異なった事実が次々と明らかにされていることに「アメリカ側の対応は極めて不誠実だ」と批判。アメリカに派遣している調査団の伊藤英成団長からも「隠蔽体質が見える」という指摘があったことを紹介し、「日米関係になると腫れ物に触るようで、対応は生ぬるい」と指摘し、「日本政府はもっと強く情報公開を要請していくべきだ」と考えを述べた。
続いて、金融機関の不良債権問題で、柳澤金融担当相が20日の会見で、不良債権化した貸し出し資産を売却する「直接償却」などを盛り込んだ新しい誘導策を策定する方針を打ち出したことについて、鳩山代表は「民主党は一貫して直接償却を主張してきた。ただ、厳格な資産査定が前提でなければいけない」と指摘した。さらに「われわれが問題にするのはシステミック・リスクがあるかないかという点。個別の金融機関への救済目的で、直接償却を行うべきでない」と言及。「早期健全化法が成立していたならば、ここまで問題が先送りされることはなかったろう」とし、これまでの政府の方針の誤りを批判した。
また、宮沢財務相が消費税の増税に言及したことについて、「ばらまき財政で、結果として増税路線を求めていることが露呈した」と言葉を強めた。
最後に会見の直前に行われた野党4党党首会談について、「短い時間だったがお互い、ゆるぎない協力関係の構築に向けて努力していることを理解できた」と感想を述べた。
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