「政府は『仮定の話には答えられない』、事実を言えば『なぜ決めつけるのか』と言う。いいかげんにしろと言いたいっ」―。
23日午後の衆院予算委員会で民主党・無所属クラブの3番手として質問に立った中田宏議員は政府答弁に激怒。審議時間40分を残したまま席を立ち、委員会室を退出した。
この日中田議員が予定していたのは、外務省の機密費問題と整備新幹線、捕鯨問題の3項目。
外交機密費の使途に関して、まず中田議員は最初に「飲食費のランク分けをする外務省の内規は存在するのか」と確認の意味で質問。ところが、河野洋平外相や外務省の官房長は「報償費の使途は申し上げないことになっている」「具体的な使用については答弁を差し控える」と繰り返すだけの逃げの答弁。中田議員のボルテージは次第に上がっていった。
報道された内規の存在にさえ口をつむぐ外務省に対し、野呂田予算委員長も「事実かどうかは返事できますか」と促すほど。
与党側の委員席から「言えることと言えないことがある」「そんなことを聞くとは失礼だ」などとヤジが飛ぶ中、中田議員は最後に「国会は議論がかみ合わない以前に、全く会話が成立しない。まともな答弁をしないでも許されることがおかしい。これでは何も解明できない」と怒り、「もう質疑やめます。ばかばかしい」と捨てぜりふを残し、引き揚げた。与野党の理事たちが対応を協議したが、結局中田議員の残り40分の質問時間は休憩となった。
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