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2001/03/05
「首相退陣迫るなら、与党は本日この場で不信任すべき」森内閣不信任案提出=鳩山代表が提案理由説明
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 民主党は5日午前、自由党、共産党、社民党の野党4党で森内閣不信任案を綿貫衆議院議長宛に共同で提出した。これを受けて、同日午後1時から衆議院本会議が開かれ、民主党の鳩山由紀夫代表が、「4会派のみならず国民を代表して提出する」と述べて、不信任案の提案理由を説明した。

 鳩山代表は、不信任の理由として、(1)KSD汚職や株価下落などで政治的・経済的混迷が深まっており、その全ての原因は自公保連立・森内閣にある。森内閣の存在そのものが不信・不安・混迷の元凶(2)平成13年度予算案は財政再建、構造改革に真っ向から逆行するバラマキ予算で、財政危機はますます深刻になっている(3)KSD汚職、機密費疑惑など疑惑解明への消極姿勢と無責任さは際だち、さらに米原潜と実習船の衝突・沈没事故での首相、内閣の対応は国民の命と安全に対する責任感が希薄−−と指摘。「森内閣の下で国会的危機から抜け出すことは到底不可能」と結論づけた。

 鳩山代表はそれぞれの理由にさらに詳しく言及。KSD汚職事件については、「逮捕された村上・小山前議員個人の問題ではなく、自民党の構造的な汚職であり、自民党の体質の現れ」と指摘。森首相の師である福田赳夫元首相の「カネで日本国総理の椅子を買い取るようなことがあってはいかん」との言葉を引用し、「自民党全体がカネのために政治を得る体質に堕しているのではないか」と批判した。

 また、経済失政については「公共事業と補助金のバラマキ、過剰な規制の温存、という誤った経済政策は自民党の構造的ゆがみから生まれたもの」と切り捨て、「自民党型政治、自公保政権そのものが不信任され、国民の手によって解体されるべき時が迫っている」と強調した。

 さらに、機密費の疑惑解明に対する消極姿勢と無責任さに対して、「疑惑の解明に進めれば、官僚だけでなく、政権政党の暗部も照らし出され、責任問題が生じることになるからではないか」と分析して見せた。

 えひめ丸事件に関する森首相、内閣の対応については、「一国のリーダーとしての真剣味も危機管理能力もないことが明らかになった」と批判。

 最後に鳩山代表は、与党席を見やりながら、「日本経済をどん底に陥れ、愛すべき日本社会のモラルを失わせた責任が森内閣にあるとしたら、与党の諸君はまさにその共犯者だ」と語気を強めた。そして、与党内に森首相退陣論があることを指し、「諸君に真に国を思う心があるのならば、本日ただいま国会の場において森内閣を不信任すべきだ」とけん制、「言葉と行動を一致させる誠実さを示そう」と壇上から呼びかけた。

関連URL
  (全文)森内閣不信任決議案 提案理由説明(案)
 http://www.dpj.or.jp/news/?num=11398
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