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2001/03/08
民主党など提出の30人学級法案が審議入り〜衆院本会議で趣旨説明と質問
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8日の衆議院本会議で、都道府県教育委員会の判断で小、中学校に習熟度学級を導入できるなどとした政府の「義務教育定数法改正案」と、民主党が共産、社民両党と共同提出した、公立小、中、高校の学級定員を30人に引き下げる対案について、趣旨説明と代表質問が行われた。

 民主党など野党案は、「公立義務教育諸学校の学級編成の標準に関する改善」として、(1)1学級の児童・生徒数を40人から30人に引き下げること(2)各都道府県教育委員会は標準により定めた数を下回る数を学級定員として定めることができる(3)複数指導、多様な選択教科等にかかる加配、通常の学級に障害を持つ児童、生徒が在籍する場合の加配など、教員の配置基準の改善、などの改正を求めている。

 政府案の趣旨説明を行った町村文部科学相に続いて、民主党の山元勉衆議院議員が登壇し、野党案の趣旨説明を行った。山元議員は、「学校が教育効果を高め、子どもたちが学校生活を通して喜びや楽しさを実感するには、教職員と子どもたちとの全人格的な触れあい、きめ細かな生活指導、生徒指導、丁寧でわかりやすい授業などが不可欠。そのためには現行の40人学級を見直し、その規模の縮小を図ることが先決であり、あわせて教員の専門的力量を高めるための人的確保とその適正配置が喫緊の課題だ」と説明。政府案に対しては、「40人という大規模学級をそのままに、特定教科だけは学級の子どもたちを分割して授業を行うという小手先の改善は、子どもたちと学校を混乱に陥れるだけ」と批判した。

 代表質問では、民主党・無所属クラブから牧義夫議員が当選後初めての本会議質問に立った。
 牧議員は、まず町村文部科学相に対し、教育改革が進まなかった理由を単に「社会全体の意識の問題」と片づけるのは無責任だと追及。さらに、「教育現場の荒廃をくい止めるためには思い切った財政措置も必要」として、学級編成基準の引き下げを進めるよう主張した。

 また、牧議員は、地方の財政負担による少人数学級を進めた場合に、地域間格差が生じる危険性を指摘し、見解を質した。

 さらに、「国と地方の深刻な財政状況の中で少人数学級を実現することは容易ではない」とした上で、将来世代への責任を考え、20年先、30年先を見据えた議論をするべきと求めて、質問を終えた。

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