民主党は3日の常任幹事会で、党倫理委員会(委員長=藁科満治参議院議員)の答申を受けて田中甲衆議院議員を除籍処分とすることを決め、同日、衆議院に同議員の会派離脱届を提出した。これにより、民主党・無所属クラブの所属議員は128名となった。
倫理委員会では、常任幹事会の諮問を受け、3月28日に委員会を開催。同日夜に藁科委員長が電話で田中議員から直接事情聴取を行った。また党千葉県連からも事情を聴いた。
その結果、「田中甲氏を除籍処分とすることが妥当である」との結論を得た。
理由としては、(1)民主党が参議院選挙の前哨戦と位置づけて取り組んできた千葉県知事選挙の投票日直前という、もっとも重要な時期での田中氏の言動は、民主党陣営の足元の乱れを有権者とマスコミに露呈させたばかりか、結果的に他候補陣営を大いに利する行為になったと考えられ、その責任は極めて重大である(2)民主党常任幹事の一人であったにもかかわらず、田中氏は、今回の問題をめぐって、常任幹事会の場では全く発言がないまま、重要な選挙戦の最中に党の姿勢と運営を批判する形で、一方的に意見表明を行った。その言動は、党執行部の一員としての責務を放棄したものであり、その責任は極めて大きいと言わざるを得ない−−の2つをあげ、これらの行為は「民主党倫理規則」第2条(倫理規範)の三号「選挙または議会において他党を利する行為等、党の結束を乱す行為」に明らかに該当するものであり、「除籍処分」に値するものと判断した。
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