民主党の菅直人幹事長は13日の定例記者会見で、この日発表された4月の月例経済報告が3か月連続で判断を下方修正したことについて、「小渕・森政権が最も重視した景気刺激策が効果をあげていない。しかもこの重要な時期に自民党は自ら2か月に及ぶ政治空白を作っている」と批判した。
続いて12日から始まった自民党総裁選で、橋本龍太郎元首相の出陣式に各種団体や職域支部の代表者たちがずらりと並んでいたことについて、「大変いいことだ。自民党も透明性が高くなった。このように国の制度によって利益を受けている団体が、橋本派の骨格をなしていることがテレビで明らかにされたことは、自民党の真の姿を一般の国民に知ってもらうために大変いいことだ」と皮肉った。
また、小泉元厚相が、連立の可能性など民主党への秋波を送っていることに対しては、「自民党は総裁が誰になろうと変わるものではない。自民党と民主党が連立を組むことはあり得ない」と一刀両断。
アジアの周辺諸国から批判を受けている「つくる会」教科書問題について、菅幹事長は、「日本の国民の中にある不満を、アジアの国々に対して優越感をあおることでうっぷんを晴らそうとしている」と内容に懸念を表明。その上で、「ヨーロッパでドイツとフランスが2度と戦わない関係を作るためにEUや統一通貨を作っていることを参考に、日本とアジアでも長期的な展望を考える必要がある。日本とアジア諸国が平等の意識を持つことこそが今やらなければならない重要な仕事」と主張した。
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