民主党議員立法
1)法案提出の趣旨
民主党は、従来、取調べの可視化を積極的に導入すべきだと主張してきたが、特にこのたび、裁判員制度が導入されるにあたり、裁判員に分かりやすい審理を迅速に行うために取調べ状況の可視化が必要であると改めて主張してきた。 政府提出の刑訴法改正案には、弁護人立会権・取調べの可視化が含まれていないので、議員立法を再提出し、政府案と併せて審議することを強く求める。
2)法案概要
(1)弁護人立会権: 取調べの際、被疑者又は弁護人が求めたときは、弁護人の立会を認めなくてはならない。逮捕、又は勾留されている被疑者が弁護人の立会を要求し、被疑者に弁護人がいない場合は弁護人が選任されるまでの間、取調べを拒むことができる。
(2)立会権の告知: 取調べの際は、被疑者に対して弁護人を取調べに立ち会わせることを求められる旨、告げなくてはならない。
(3)ビデオ等の録画による取調べの可視化: 取調べの際は、被疑者の供述、及び取調べの状況のすべてを映像及び音声を同時に記録しなければならない。但し、被疑者の申立てがあった場合のみは音声のみを記録する。
(4)弁護人の立会のない自白およびビデオ等の録画のない自白の証拠能力の否認: 上記(1)、(3)に違反した取調べにおいてなされた自白は、証拠とすることができない。
(5)保釈不許可要件の厳格化:保釈請求があった場合は、被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる充分な理由があるとき等を除いて許可しなければならない。
3)提案者
河村 たかし、中村 哲治、平岡 秀夫、山花 郁夫
4)経 緯
2003年7月23日 『次の内閣』閣議にて法案(取調べ段階での弁護人立会権)提出了承
2003年7月24日 衆議院に法案提出 (衆議院総選挙につき廃案)
2004年2月19日 法務部門会議にて法案骨子(取調べの可視化を追加)了承
2004年2月24日 総括副大臣会議にて議員立法登録
2004年3月18日 法務部門会議にて法案了承
2004年3月24日 『次の内閣』閣議にて法案提出了承
以上
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