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2002/06/06
【衆院本会議】山田議員、石油公団廃止とエネルギー戦略転換を訴える
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 民主党の山田敏雅議員は、6日の衆議院本会議で「石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案」の主旨説明に対する質疑に立ち、特殊法人改革の実態やエネルギー国家戦略などをめぐって政府の見解を質した。

 山田議員は質問の冒頭、自身が出身地の広島で小さい頃から被爆者の体験を聞き、平和を願うようになったことに触れながら、福田官房長官の非核三原則見直し発言を「唯一の被爆体験国としてのアイデンティティを踏みにじるもの」と批判し、「辞任をもって責任をとるべきだ」と求めた。

 続いて山田議員は、特殊法人改革の現状について質問。ある公団からの内部告発を引きながら、11時に出社して、朝刊と夕刊を読んで4時に退社する理事が2千数百円の年収を得ているといった実態を紹介し、「なぜクビにできないのか。所管の官庁に本当に監督ができるのか」と追及した。平沼経済産業相は、「そうした勤務状況が事実なら、監督責任者として適切な措置をとる」と答弁した。

 山田議員はまた、特殊法人等整理合理化計画に基づいてこれまでに発足した57の独立行政法人において、役員のポストが100増加し、900人増員されているという実態を指摘。「これで行革といえるか」と追及した。しかし、片山総務相は「(役員数が)増えたのはやむを得ない。今後はチェックする」などといい加減な答弁でお茶を濁した。

 次に山田議員は、日本のエネルギー戦略をめぐって質問。まず、石油公団に35年間で2兆円をつぎ込みながら、原油の中東依存度は過去最高の87%に上昇し、1兆4千億円もの不良債権を生んだことを指摘し、「石油自主開発は完全に失敗したのではないか」と質した。経産相は、エネルギー自主開発については「厳しいがやっていかねばならない」とし、今後は石油だけでなく新しいエネルギーも含めて追求していく姿勢を示した。

 さらに山田議員は、これからの日本のエネルギー戦略をめぐって「自主開発でいいのか」と疑問を呈し、エネルギー政策から「環境エネルギー政策」への転換を提起。その一環として、日本で利用されている7000万台の自動車を電気自動車に変える構想を紹介し、「日本が誇るバッテリーとモーターの技術を活かせば、ナショナルセキュリティをはるかに効率的に実現できる」と主張した。

 経産相も、「エネルギー安定供給に向け、環境調和型エネルギー需給構造を目指すべき」とし、電気自動車の導入についても、「経産相として全力で検討し、努力する」と応えた。

 最後に山田議員は、「石油公団は今日、直ちに全面廃止すべき」と訴えて、質問を終えた。

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