16日の厚生労働、農林水産・経済産業各委員会の連合審査会で、民主党の3番手として、筒井信隆議員(ネクストキャビネット農林水産大臣)が質問に立った。
この日、筒井議員は、「農水省・厚労省15の責任(含4つのウソ・5つの不作為)」という資料を提示し、これに沿って両省の責任問題を徹底的に追及した。
冒頭、筒井議員は、15項目の責任問題のうち7項目(肉骨粉等の全面輸入禁止措置が遅すぎた不作為責任と不十分さ、肉骨粉等の全面給与禁止措置が遅すぎた不作為責任と不十分さ・行政指導が徹底されているというウソなど)については、それぞれ単独でも所管大臣の責任が問われるような重大問題だと指摘。全頭検査体制が一応整った現時点で、具体的にどのように責任をとるかを明確にすべきだ、と迫った。
これに対して武部農水相は、「辞める意思など毛頭ない。“オレがやらなきゃ誰がやる”とい気持ちだ」などと述べ、坂口厚労相も「厚労省に責任があるとなればけじめの付け方を考えねばならないが、まだ具体的に考えていない」と答弁した。
これを受けて筒井議員は、両省の対応を具体的に追及。とりわけ、千葉で発見された牛の脳が8月6日にはBSEサーベイランスの検査に回され、9月21日にBSEの発生が確認されたにもかかわらず、危険4部位を焼却処分にするという指導が行われたのが9月27日というのは遅すぎると指摘した。
坂口大臣は、「当初は敗血症という判断で他の病気にも感染しているとは頭が回らなかったところが一番の問題だ」といった認識を示したが、筒井議員は、「疑似患畜も焼却処分にしなければ犯罪になることを知らないのか」と、家畜伝染病予防法の規定に基づいて厚労省の対応を批判した。
また、農水省に対しては、狂牛病の牛の処置について点検と確認を怠り、焼却処分されたなどとウソをついて消費者不安を煽ったことから莫大な被害をもたらしたことを指摘、「何のけじめもつけないのか」と迫った。ところが武部農水相は、「県や厚労省と農水省との連携がまずかったのであって、農水省だけの問題ではない」などと居直るなど、責任意識の欠如した態度を繰り返しさらけ出した。
|